NECエンジニアリングは1月15日、半導体ウェハやガラス、フィルムなど、多様な製品にテープやフィルムの貼付が可能な真空テープ貼付装置に、全自動機種「ATL-200DC」を追加し、受注を開始したと発表した。

全自動真空テープ貼付装置「ATL-200DC」

新製品は、ウェハ表面に構造物のあるMEMSやTAIKOウェハをはじめとする極薄ウェハ1枚に対するテープ貼付時間は1分弱と、同社製半自動真空テープ貼付装置(VLT-100)比約2倍のスピードにて貼付可能であり、カセット to カセットにてウェハやテープを自動搬送、供給するため、熟練した技術を必要とせず、作業者の技量に関係なく均一な生産品質を保つことができる。

また、真空差圧方式を用いた独自の真空貼付により、極薄ウェハにも気泡が入りにくく密着性の高い貼付が可能で、貼り付けローラが不要なため、ウェハに局部的な負荷を与えない。

さらに、インライン式プリカット方式の採用によりテープにかかるコストを最大約40%削減することが可能で、テープ使用量および廃棄量を抑えることで環境負荷の軽減が可能。テープ残材の巻き取りにコアレス構造を採用したことで、従来行っていたテープ残材と巻き取り芯の分別作業が不要となり、テープ交換作業を簡素化した。   製品の価格は、3,500万円(税別)で、半導体製品製造メーカ、ダイシングやメッキなどの加工を行っているEMS企業などを中心に、今後2年間で4億円の売り上げを見込んでいる。