富士フイルムは1月8日、コンパクトデジタルカメラ「FUJIFILM X100S」を発表した。発売は2月16日で、価格はオープン。推定市場価格は13万円前後となっている。

「FUJIFILM X100S」

関連ニュース記事はこちら
富士フイルム、所有する喜びと一眼を凌ぐ高画質を両立した「FinePix X100」(2011年2月8日)
富士フイルム、ミラーレス市場参入機となる「FUJIFILM X-Pro1」を発表(2012年1月26日)

同社が「プレミアムコンパクトカメラ」と呼ぶ、2011年2月に発表された「FUJIFILM X100」(発表時の名称は「FinePix X100」)の後継モデル。

カラーフィルターが不規則に並ぶ「X-Trans CMOS II センサー」を採用

撮像素子は、新開発の「X-Trans CMOS IIセンサー」を搭載。サイズはAPS-Cサイズ。X-Pro1で採用されている「X-Trans CMOS センサー」と同じく、カラーフィルターを不規則に配列することで、光学ローパスフィルターを省略しつつもモアレや偽色の発生を抑えている。

高画質化の一方で、高速AFや高速レスポンスも実現。AFは、撮像素子上に位相差画素を配置することで、4/3型センサー搭載デジカメにおいて世界最速を謳う0.08秒を達成。さらに、合焦速度の速い撮像面位相差AFと精度の高いコントラストAFを、被写体や撮影シーンに応じて自動で切り替える「インテリジェントハイブリッドAF」を採用。動きの速い被写体へのピント合わせも、暗い場所での高精度なピント合わせも可能となっている。

画像処理エンジンは新開発の「EXRプロセッサーII」を採用。約0.5秒という起動時間や、約0.01秒のシャッタータイムラグなど、高速レスポンス性能を誇っている。

撮像素子の高画質を生かすため、本機用に設計されたフジノン23mm F2レンズを搭載。固定単焦点レンズによる光学設計の最適化を実現するほか、レンズ自体も高性能な両面非球面レンズ1枚や高屈折ガラスの凸レンズを含む6群8枚が少ない収差、シャープな解像感を実現している。

新機能としては、センサーに組み込まれた位相差AF用の画素を活用する「デジタルスプリットイメージ」を搭載。これは、左右にズレた像を一致させてピントを合わせるもので、開放絞りやマクロでの撮影時の繊細なピント合わせを可能にする。

FUJIFILM X100で搭載されていたOVF(光学ファインダー)とEVF(電子ビューファインダー)兼用の「ハイブリッドビューファインダー」も進化。EVFは236万ドット表示となり、より高精細で被写体を捉えることが可能となった。

主な仕様は、撮像素子が有効画素数1,630万画素・APS-Cサイズ(23.6×15.6mm)X-Trans CMOS II センサーで、レンズが焦点距離35mm(35mmフィルム換算時)の固定ズーム、開放F値がF2、対応感度が常用でISO200~ISO6400、拡張でISO100/ISO12800/ISO25600が利用可能、シャッタースピードが30~1/4,000秒となっている。背面のモニターは約46万ドット・2.8型の液晶方式、OVFは0.5型・視野率約90%、EVFは0.48型・視野率約100%。

内蔵メモリのほか記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード(UHS-I対応)が利用可能で、記録形式は静止画がJPEGおよびRAW、動画の記録形式がMOV(H.264)、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD)。

バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影枚数は約330枚。

本体サイズはW126.5×D53.9×H74.4mm、重量は本体のみで約405g、バッテリーとSDカードを装着した状態で約445gとなっている。

フォトギャラリー(クリックで拡大とスライドショー)