2013年の年頭にあたり、富士通 代表取締役社長 山本正已氏は、以下の年頭所感を発表した。

あけましておめでとうございます。

2012年を振り返ると、欧州をはじめとする経済情勢の悪化、新興国経済の減速など、先行き不透明感が高まった1年でした。また国際的な緊張が企業活動にも大きな影響を及ぼすなど、新たなリスクが顕在化した年でもありました。

富士通としては、ICTの業界で起こっている地殻変動を現実として受け止め、変化に対応できるビジネスモデルを着実に築いていかなくてはなりません。

幸いにして、ビジネスや社会におけるICTの役割は、より大きく、一層重要なものとなっています。この大きな変化を、チャンスとして活かすことができれば、私たちには、非常に大きな可能性があります。

だからこそ、これまで言い続けてきた3つのテーマである「攻めの構造改革」「真のグローバル化の加速」そして「新しいサービスビジネスの創造」は、今まさに、新たな緊急性を帯び始めたと考えています。

「攻めの構造改革」では、強固なコスト構造を築くため、思い切ったリソースシフトを含めた見直しをしていきます。

「真のグローバル化の加速」では、富士通社員が一つのチームとして働くための仕組みを整備していきます。そのために、「グローバル人事基盤」を導入し、全世界の富士通グループで目指すべき資質や評価の尺度の統一を図り、グローバルな人材交流を加速していきます。全世界の富士通グループが一体となって、グローバルなお客様のニーズに応えていきたいと思います。

「新しいサービスビジネスの創造」では、この2年間で、いくつかの画期的な取り組みが進み、農業クラウドや道路点検サービスなど、実際のビジネス展開も始まっています。どの業界のお客様も、急速に変化するテクノロジーや競争環境の中で、新たなビジネスモデルの構築を模索しておられます。私たちも、しっかりとお客様のニーズや市場の動向をつかみ、スピードを上げて対応する必要があります。

2013年は富士通のDNAである「挑戦」を徹底的に進める年だと思っています。私たち自身の手で、未来を切り拓くために、力をあわせて、チャレンジしていきましょう。