台湾Acerが2013年初頭にも99米ドルのAndroidタブレット製品をリリースする計画だという。「Iconia B1」という名称で、7インチサイズで1,024×600ドットの解像度を持つディスプレイに1.2GHzのデュアルコアプロセッサを搭載する。米Wall Street Journalが12月24日(米国時間)に報じている

同件は関係者の話としてWSJが報じたもの。7インチクラスタブレットの世界では米Amazon.comのKindle Fireと米Barnes & NobleのNook Colorが先行し、後にGoogleがNexus 7、AppleがiPad miniでそれぞれ参入している。オンライン書店サービスを提供する先行2社はコンテンツ販売を主眼に200ドルを下回る安売り攻勢を積極的に仕掛ける一方、後発メーカーらはNexus 7が199ドル、iPad miniが最廉価モデルで329と、ライバルと比較してやや高い価格レンジにある。Acerのタブレットは決してスペック的には高いものではないが、ハードウェアメーカーとしては最安となる99ドルの価格でこの市場に攻め込むことになる。

とはいえ、AcerはIconia B1の主力ターゲットを中国をはじめとする新興国市場と考えているようで、米国での販売が行われるかは現時点で不明だ。前述の7インチタブレットの多くは米国を初めとする先進国市場を主なターゲットとしており、Acerも当初はこの競争激しい市場に向けて価格面で優位性のある製品を2012年秋に投入する計画であり、すでにFTCの認証も取得していたという。だがGoogleがSamsung製の10インチタブレット「Nexus 10」を399ドルでリリースしたことで、Acer側に低価格戦略を見直させるきっかけとなったようだ。

Acer関係者によれば、ライバルのAsusTekも同様に2013年に向けて低価格タブレットの提供を計画しており、このままいけばPCメーカー上位2社が低価格Androidタブレット市場で激突する構図だった。だがGoogleやAppleらが積極的な低価格戦略に向かわなかったこともあり、Acer側の判断が揺らぎつつある。先進国でシェア争いによる体力の削り合いよりも、IT普及率の低い新興国の底上げとシェア拡大の原動力を選択することになるかもしれない。