Analog Devices(ADI)は、フロントエンドアンプ回路向けの、オフセット電圧とその温度ドリフト、帯域幅、スルーレート、電圧ノイズ密度などにおいて、高精度なバランスを提供するオペアンプ「ADA4077-2」を発表した。

同製品は、ノイズ、速度、消費電流などの面で高い性能を実現すると同時に、高いDC精度も備えることで、プロセス制御機器や化学的モニタリング機器、環境監視機器、モータ制御機器、電子テスト機器、計測器といった用途に適していると同社では説明している。

同製品を±15VのDC電源で駆動した場合、25℃における消費電流は400μA(代表値)ながらも、3.9MHz(標準値)と広い帯域幅と、7nV/√Hz(1kHzでの値)と低い電圧ノイズ密度が得られる。また、オフセット電圧とその温度ドリフトの特性値が異なる2つのグレード品を用意しているため、コストとパッケージ要件に適合する製品を選択できる。

さらに、競合製品より低消費電力かつ、より低いノイズ、小さいオフセット電圧、少ない温度ドリフトを実現しつつ高い速度を提供可能であり、プロセス制御の入力モジュールのような確度と精度、線形性のいずれも高い値が求められる用途で使われるセンサ用フロントエンドインタフェースなどに向いているという。

なお、パッケージは「ADA4077-2」Bグレードと、オフセット電圧(最大値/25℃)が50μV、オフセット電圧のドリフト温度が0.55μV/℃の「ADA4077-2」AグレードがSOIC-8。オフセット電圧(最大値/25℃)が90μV、オフセット電圧のドリフト温度が1.2μV/℃の「ADA4077-2」AグレードがMSOP-8。価格は1000個受注時で、Bグレードが3.81ドル、Aグレードが1.44ドル。すでに、サンプル出荷および量産出荷を開始している。