NECは12月20日、スウェーデンのルレオ工科大学(LTU)と同国の電力会社であるシェレフティオクラフトと共同で、ホームエネルギー・マネジメントシステム(HEMS)の実証実験を開始したと発表した。

同実験は、シェレフティオ市が進めている、センススマートシティプロジェクト(LTU内のDistance-Spanning 技術センターによって実行されているスウェーデンのプロジェクト)の実証実験の1つで、2013年5月までの5カ月間行われる。

実験目的は、各家庭における消費電力量の可視化による効果測定と、個人のエネルギー節約行動の促進・維持方法ついての検討。

NECは、各家庭に、HEMSデータ等のセンサー情報を収集する高機能ゲートウェイや、収集した情報の見える化を行うウェブアプリケーションおよび、HEMS画面を参照するための端末としてAndroid搭載タブレット「Cloud Communicator LT-B」(「LifeTouch B」相当の海外向けモデル)を提供する。

ルレオ工科大学は、実験サーバおよび全家庭のデータを分析するシステムを提供。

シェレフティオクラフト社は、インターネット回線、および個人データベースに蓄積されている参加家庭の総合消費電力量の情報を提供する。

同実験の参加者は、これらの機器などを用いて、各家電の消費電力量のほか、各家庭の総合消費電力量を見ることができるほか、データを元に、エネルギー節約のためのアドバイスを受けることも可能。

NECは今後、シェレフティオの地方自治体およびシェレフティオクラフトと共同で、同実験による、「システムによる情報提供がユーザの節約行動に与える効果」をもとに、スマートシティの構築に向けた今後のビジネス展開と商用化について検討するとしている。