富士通は19日、CRMパッケージ「Microsoft Dynamics CRM」を活用し、東京スター銀行における個人・法人顧客情報の管理と活用を行う次世代統合CRMシステムを受注し、このたび構築に着手したと発表した。

東京スター銀行 CRMパッケージ「Microsoft Dynamics CRM」導入事例」

次世代統合CRMシステム構築において、富士通は、柔軟なシステム拡充やセキュリティ設定が可能なCRMパッケージ「Microsoft Dynamics CRM」を提案、開発から構築、保守までを一気通貫で担える人材・ノウハウや、CRMシステムの導入実績などが評価され、ベンダーとして選定された。

また、同システムを富士通のExchange・SharePointのクラウド型サービスを活用し、2012年5月から順次稼働しているメールや行内ポータルのシステムとも連携させることで、東京スター銀行の統合情報共有基盤の確立を支援し、同行顧客とのコミュニケーションの拡充をより一層図るとともに、セールス強化の手段として最大限活用することを目指す。

同システムの導入により、メールや電話で顧客にコンタクトされる際に、これまで使用してきたオペレーターや営業担当者の経験などに基づいて作成した顧客のターゲティングリストだけでなく、顧客の資産保有状況や過去のコンタクト状況をもとに本部で分析したリストを活用することで、より訴求力のある商品提案を行うことが可能になる。また、メールやポータルシステムとの連携により、メールでのアプローチから顧客向けのマイページ(個人向けポータル)へ誘導し、顧客自身が興味をもっている商品の詳細案内を行い、その履歴をもとにフォローアップするといった、よりきめ細かな顧客対応の実現を想定している。

今回採用のCRMパッケージ「Microsoft Dynamics CRM」は、標準機能の利用率が76%と柔軟性が高く、幅広い分野に採用され始めているが、国内銀行において個人・法人両営業部門あわせた採用としては初となる。また、今後、同行では、一般的なCRMシステム機能として実装されている顧客・案件・コンタクトといった情報管理に加え、口座開設申し込みからローン審査をダイレクトチャネルや各店舗と連携し、CRMシステム内で機能するよう、カスタマイズによる利用を検討、さらに、今後、注力していく分野であるスマートフォン/タブレットPCを活用したモバイル分野での営業強化も想定している。