NECは、データセンター向け省電力サーバ「Express5800/ECO CENTER」において、小型バッテリ内蔵のラックサーバ「Express5800/E120d-1」の販売を開始した。価格は、31万6,000円(税別)~。

「Express5800/E120d-1」。右手前の2つがバッテリ

「Express5800/E120d-1」は、ニッケル水素バッテリをきょう体前面に最大2個(標準で1個搭載)搭載可能で、約5年間の交換が不要。ホットスワップ対応でサーバの電源を入れたままでも交換ができる。バッテリのオプション価格は3万8,000円。

ニッケル水素バッテリ

バッテリ搭載のため、UPSを接続しなくても、停電時安全にシャットダウンが可能で、UPS用の設置スペースが不要になるほか、データセンターにおいては、より小規模のUPSで全体をカバーできる。また、停電時に自動パワーキャッピングを行い、CPUの出力を抑えることで、最大2倍の稼働時間を保持することが可能だという。

CPUのパワーを80%に抑えることにより、消費電力を155Wから101Wに抑制しているデモ

バッテリ2個搭載時の稼動時間は、消費電力が311Wの場合は3分40秒だが、パワーキャッピングを行い消費電力を170Wに抑えると、約7分30秒の稼動が可能。

そのほか、新製品はNEC独自のファン回転数制御やエアフロー設計などにより、サーバ単体で、従来モデル比最大14%の消費電力削減が可能となっている。

同社によれば、UPS導入の場合、商用電源から個々のIT機器までの給電の間に、AC→DC変換が複数回繰り返されることで、変換ロスが発生するが、小型バッテリ内蔵のIT機器の場合、大型UPSを通さずに直接給電できることで、2回分の変換をなくすことが可能で、ラックあたり最大5%の省電力化を実現するという。

さらに同社は、省電力/高密度なデータセンター向けモジュラー型サーバのラインナップに「Intel Xeon プロセッサー」搭載の1ソケットモデル「Express5800/E110d-M」を追加し、販売を開始した。価格は20万1,000円(税別)~

「Express5800/E110d-M」