富士通は12月18日、海外の複数生産拠点を活用し世界市場動向に合わせて生産・販売を行うグローバルオペレーションを支援する「GLOVIA ENTERPRISE GS」の発売を、同日より開始すると発表した。

「GLOVIA ENTERPRISE GS」は、点在する拠点のローカル品番を変更することなくマスターを全社統一するための基盤となる「グローバルマスタ」、膨大なグローバル情報を経営視点で可視化する「グローバルモニタリング」、月次サイクルで最適地生産の計画を立案する「グローバルプランニング」の3つで構成されている。

GLOVIA ENTERPRISE GSの概念図

「グローバルマスタ」は、経営者視点のシリーズ品番と現場視点のエンドアイテム品番の変換等を行い見える化を実現し、また、国をまたがった多段階の製品構成を表すグローバルBOM(Bills of Materials : 部品表)の管理を行う。

本社主導で拠点コードを統一するパターン(パターン1)と、各拠点システムのマスターコードをそのまま収集し、本社でグローバル統一マスターコードに変換するパターン(パターン2)があり、マスター統合に関する課題解決を目指す。

「グローバルモニタリング」は、「グローバルマスタ」によってグローバルで統一したマスターをもとに各拠点から収集したデータを見える化する。

経営層、部門、業務担当の階層ごとに各々、業績指標、在庫回転率などのKPIと、KPIに対して設定しておいた基準値を逸脱した場合のアラーム情報を提供。生産・販売のシステムなどから得られる情報も一元管理し、統一した管理ポイントでリスクの早期発見や迅速な対応、改善点の気付きにつなげていく。

「グローバルプランニング」は、「グローバルモニタリング」の情報と経営管理システムなどで管理する事業計画を照合することで、販売の予実や生産状況を月次サイクルで見える化する。これにより、需要変動への対応、需給精度の向上、販売機会損失の最小化、グローバルでの在庫削減を支援する。

価格は、「GLOVIA ENTERPRISE GS グローバルマスタ(基本サーバ)」が1,500万円から、「GLOVIA ENTERPRISE GS グローバルモニタリング」が1,000万円から、「GLOVIA ENTERPRISE GS グローバルプランニング」900万円からとなっている(いずれも税別)。