オリンパスは12月5日、非破壊検査機器の1つである磁気式厚さ計として、製造現場における品質検査などを簡単な操作で高精度に行え、使用範囲を拡大した「Magna-Mike 8600」を2012年12月中旬から発売することを発表した。

磁気式厚さ計は、磁気センサの「プローブ」と、ボール型や円盤型の「ターゲット」で検査対象物を磁力によって挟み、対象物の厚さを測る機器で、ターゲットとプローブ間の距離から、プラスチック容器・ペットボトル・ガラス・木材などのさまざまな非磁性体製品・部品・素材が規格通りの均一な厚さに仕上がっているかどうかを測ることができる。

同製品は、測定可能な厚さ範囲を従来比、最大約2.5倍に拡大し、0.001mm~25.4mmまで測定することを可能とした。また、従来ターゲットに加え、磁気を強めたボール型2つと細長いワイヤー型1つをターゲットとして新たに追加。これにより、より厚みのある対象物の測定が可能になったほか、航空機部品など、従来は測定が困難だった狭く複雑な形状の対象物でも測定が容易になるという。

さらに、プローブのデザインとして、従来のストレートタイプに加え、直角タイプを新たに導入したことで、部材間の隙間が狭い箇所でも測定を可能にした。プローブの先端形状も、付け替え可能な2種類のウエアキャップから検査対象物の形状に合わせて選ぶことができるため、幅広い検査を行うことができるほか、検査による先端部の消耗に対応する先端部のみの交換を可能としたことで、より効率的な運用を実現することが可能となった。

磁気式厚さ計「Magna-Mike 8600」の外観(ペットボトルの厚さ測定イメージ)

検査のイメージ

2種類のプローブと、付け替え可能なウエアキャップ