ソフトバンクモバイルは29日、同社の公衆無線LANサービス「ソフトバンクWi-Fiスポット」の利便性を向上したと発表した。
ソフトバンクWi-Fiスポットは、全国35万カ所以上(2012年11月29日時点)の店舗や交通機関で利用できる公衆無線LANサービス。同サービスを利用することで、iPhoneやiPad、ソフトバンクスマートフォンなどで、簡単な設定を済ませるだけでWi-Fiを利用した高速通信が可能となる。
今回同社では、ソフトバンクWi-Fiスポットがより快適に利用できるよう、アクセスポイントへのログイン時間短縮や5GHz帯への対応など端末、モバイルネットワークの改善を順次実施すると発表した。改善内容は以下の通りだ。
ログイン時間の短縮
ソフトバンクWi-Fiスポットへのログイン時に、SIMカードの機能を活用したEAP-SIM認証を採用することで、ログインまでの時間を短縮。これまでのWeb経由の認証は接続まで約7秒~10秒必要だったが、EAP-SIM認証の導入により約2~3秒で接続できるようになった。
EAP-SIM認証に対応したアクセスポイントは2013年3月末までに40万カ所となる予定。またEAP-SIM認証の対応機種は、現時点ではiOS 5以上のiPhone/iPad、PANTONE 6 200SH、AQUOS PHONE Xx 203SH。今後、順次拡大するとしている。
セキュリティーの強化
EAP-SIM認証を採用したことで、WPA2-EAPをサポート。「WPA2エンタープライズの業界最高水準のセキュリティーレベルを実現」(同社)したという。
移動中Wi-Fi接続制御
PANTONE 6 200SH、AQUOS PHONE Xx 203SHなど加速度センサ搭載端末向けに「移動中Wi-Fi接続制御」機能を提供。同機能は、車などでの移動中に、不要なWi-Fiに接続しないように制御するというもので、特許出願中だという。対応機種は順次拡大する予定。
5GHz帯対応アクセスポイントの拡充
従来の2.4GHz帯に加え、5GHz帯にも対応。アクセスポイントの5GHz帯対応を急ピッチで進めており、2012年11月末時点で約14万カ所のアクセスポイントが5GHz帯の対応する予定。2013年3月末までに40万カ所となるという。
携帯電話回線とWi-Fiネットワークの切り替え時間短縮
3Gや4G、4G LTEなどの携帯電話回線とWi-Fiネットワークの切り替え時間を短縮。端末側で受信感度を監視して接続を制御したり(Android 4.0以降の同社スマートフォンが対応)、アクセスポイントが電波環境を把握し、端末との接続を制御(特許出願中)するなどの対策により、Wi-Fiネットワークへのスムーズな切り替えとWebアクセスを実現した。これらの技術により、屋内のアクセスポイントなどから漏れた弱いWi-Fi電波を受信したため、電波状況が悪くなる――といった事象を回避できる。
さらに、3Gや4GからWi-Fiネットワークに切り替える際に発生していた無通信時間を解消する機能をPANTONE 6 200SH、AQUOS PHONE Xx 203SHに搭載(対応機種は順次拡大予定)。
Wi-Fi接続最適化のための継続的な改善
自動的にWi-Fi接続に関する動作を最適化する機能をPANTONE 6 200SH、AQUOS PHONE Xx 203SHに搭載(対応機種は順次拡大予定)し、Wi-Fi接続の環境が変化してもソフトバンクWi-Fiスポットを快適に利用できるようにした。
(記事提供: AndroWire編集部)