Apple対Samsungの特許訴訟だが、Appleは当面の勝訴を勝ち取ったホームグランドの米国での攻勢を強めている。11月26日(米国時間)に北カリフォルニア州連邦地裁に提出された訴状によれば、同社は同国への輸入禁止対象をGalaxy S IIIの最新バージョンやGalaxy Note IIなど、フラッグシップ製品を中心にさらに拡大しようとしている。

同件はWall Street Journalなどが報じている。現時点でもすでにAppleはGalaxy Nexusといったデバイスの輸入停止措置を申請しているが、今回はさらにGalaxy S III、Galaxy Note II、Galaxy Tab 8.9 Wi-Fi、Galaxy Tab 2 10.1、Rugby Pro、Galaxy III Miniといった6種類のバリエーションを追加している。なお、Galaxy III Miniは先日英国で発表された端末で、現時点で米国での発売はアナウンスされていない。

この手の裁判では損害賠償請求や自身のビジネスへのダメージの補償を確実にするため、特許侵害が認められた時点で販売差し止めや輸入禁止措置を申請するのがセオリーだ。だが携帯電話は製品投入サイクルが短く、特許侵害が認められてもその間に次の製品が市場に出回ってしまう問題がある。今回はホリデーシーズン商戦時期や今後投入が見込まれる製品を先んじてターゲットにすることで、こうした被害を極力食い止めることが狙いとみられる。