日立ソリューションズは、Android端末を活用し、外出先でのデータ入力から帳票印刷、サーバへのデータ送信までをサポートする「フィールド業務改善ソリューション for スマート端末」の販売を11月27日から開始すると発表した。

「フィールド業務改善ソリューション for スマート端末」システムイメージ

従来、機器の点検や修理業務では、作業員が紙のマニュアルを持参したり、紙の書類に点検結果や修理内容を記入し、職場に戻ってから報告書を作成したりしていた。また、外出先でデータ入力ができる場合でも、専用端末などを持ち歩く必要があり、製造業や不動産業などの訪問営業では、顧客からその場で別の見積もりが欲しいといった要望があった場合に、営業員が応えられないなどの課題があった。

「フィールド業務改善ソリューション for スマート端末」では、外出先からリアルタイムに自社へ報告し、その場ですぐに関連業者の手配や顧客への帳票提示を行うことで、作業員や営業員の業務効率とサービス向上を支援する。

具体的には、作業員や営業員は外出先にてスマート端末を利用し、写真撮影やデータ入力、帳票作成、サーバへのデータ送信までを完了。作成した帳票はモバイルプリンタを利用することで、その場で印刷、スタイラスなどでの手書き入力にも対応する。

また、基幹システムと連携することで、最新の顧客情報や機器情報、対応履歴を随時、取り込むことができ、地下などのネットワークがつながらない環境でも、データ入力から帳票印刷までをオフラインでストレスなく操作可能。入力したデータは、後からサーバに送信することもできる。

日立ソリューションズは、本ソリューションをベースとした業務テンプレートの第一弾として、不動産業向けに賃貸マンションなどの退去立会い業務をAndroid端末で実施する「不動産退去立会いオプション」の提供も開始する。

この仕組みでは、「退去者情報の取得:既存システムからの情報を取得し、退去者情報を表示」、「間取り図への手書き入力:間取り図を表示し、その図に手書きで書きこむ」、「カメラ撮影と画像の保存:修繕箇所などをカメラで撮影し、保存する」、「解約精算書の作成:解約精算書をその場で作成」、「スタイラス等での署名:作成した解約精算書にスタイラスなどで署名」が可能となる。

今後、同社では連携する外部デバイスを拡充するとともに、セキュリティ強化などの機能拡充を行い、不動産業や金融業、電力やガス、製造業、小売業など、幅広い業界に展開していく。

価格は、ベースパッケージ料金が210万円、クライアントオプションが10台ごとに10万5,000円、カスタマイズサービス・不動産退去立会いオプションは個別見積もりとなっている。なお、年間の保守料金はパッケージ標準価格の15%となっている。対応端末は、Android 3.2/4.0。