ON Semiconductorは、自動車の車体制御、エンジン制御、車内照明、暖房換気および空調(HVAC)システム用のDCモータ管理などの分野のアプリケーションに対応する、ドライバICとしてヘックス・ハーフブリッジ・ドライバ「NCV7718」および8チャネルのロウサイド・ドライバIC「NCV7240」を発表した。また、併せてシステム・バイアス・チップ(SBC)「NCV7471」および「NCV7430」も発表した。

NCV7718は、保護機能およびハイサイドとロウサイド両方のドライバを内蔵したコンプリヘンシブ・レンジを組み込んだドライバICで、フォワード、リバース、ブレーキおよびハイ・インピーダンス状態で動作可能だ。制御は16ビットのシリアル・ペリフェラル・インタフェース(SPI)を介して行われる。

一方のNCV7240は1チャネル当たり最大600mAのドライブ能力を有するドライバICで、自動車アプリケーションでリレー、LED、およびユニポーラ・ステッパ・モータへの電力分配の制御を提供する。各出力ドライバは過負荷電流から保護されており、誘導性負荷に対するクランプを内蔵しており、出力制御はSPIポート経由で行われる。

NCV7471は、デュアルLIN、高速CANおよび500mAのブーストバックDC-DCコントローラを備えたSBCで、低電圧電源を供給およびモニタし、ウォッチドッグを介してアプリケーション・ソフトウェアをモニタすることが可能だ。そしてNCV7430は、室内アンビエント照明での専用マルチカラーLEDアプリケーション用のLINベース・シングルチップ・ドライバで、RGBドライバには、3つの独立したLED電流レギュレータおよびLEDの色と明度のパラメトリック・プログラミング用LINインタフェースが含まれている。標準的な製造フローでは、RGB LEDチップとともにボード上で組み立てられ、ボードはLEDの処理スプレッドを補償するように較正することが可能だという。

このほか、同社ではUSBポジティブ過電圧保護コントローラ「NCV380/360」や車内USB 2.0接続アプリケーションに対して保護を提供するように最適化された積型静電気放電(ESD)保護を備えたコモン・モード・フィルタ「EMI2121」、各種のアプリケーションに対応するMOSFET「NVTF-Sシリーズ」の新製品なども発表している。USBポジティブ過電圧保護コントローラ2製品は、USBポートに差し込まれた外部機器が原因で発生する自動車インフォテイメント・システムへの過電圧および過電流損傷を防止するもので、入力で不正なVBUS動作条件が検出されると瞬時に出力側のシステムを切断する。最大+20Vの過電圧保護を備えているという。

自動車向けMOSFET「NVTF-Sシリーズ」のパッケージイメージ