開口部の付加、缶底タブロックの形状改善などにより紙面積を8%削減

キリンビールは14日、環境に配慮したパッケージ開発の一環として、現行の6缶パック板紙よりも紙面積を8%削減することで、国内最軽量となる約29g(350ml缶用)の6缶パック板紙の開発に成功したと発表した。

利便性を維持・向上しながら紙面積を8%削減

同社は、包装容器の開発を専門に行っているパッケージング技術開発センターを有し、これまでリターナブルびんの軽量化、缶ぶたの縮径化など、環境に配慮したさまざま容器を業界に先駆け展開している。

今回、同センターでは、6缶パック板紙の開口部の付加や、底部をロックする機能である缶底タブロックの形状改善などにより、利用者の利便性に関わる機能を維持・向上しながら、現行よりも紙面積を8%削減した。

同社では、6缶パック板紙を1997年より採用しており、同様の観点で現在までに2回の軽量化に取り組んできた。現在の6缶パック板紙は重量が約32gだが、今回の開発により約3g軽減することで、約29gとなり国内最軽量を実現したという。

新形状の6缶パック板紙は、国内最軽量となるだけでなく、缶保持力も約1.8倍に向上。また、1缶を取り出す際の指が掛けられる面積が拡大することで、取り出しやすさも改善した。

さらに、この板紙を全国展開すると、現行品に比べてCO2排出量を年間約3,700t削減、板紙使用量を年間約1,700t削減できるなど、環境にも人にもやさしい6缶パック板紙となった。なお、同板紙は、2013年中の順次展開を目指すとしている。