NXP Semiconductorsは、エントリーレベルの低消費電力マイコン「LPC Goファミリ」の最新製品として、8ビットユーザー向けに設計された32ビットマイコン「LPC800」を発表した。

同製品は、8ビットアプリケーションの要件に対応する使いやすいペリフェラルと、32ビットのARM Cortex-M0+を組み合わせることで、性能と省電力性の両立が図られている。また、フレキシブル・スイッチマトリックス機能により、シングルラインコードあるいはコンフィギュレーション・ツールをクリックするだけで設計者がどのピンにでもオンチップ・ペリフェラルを割り当てることが可能だという。

さらに、ドライバなしでの動作が可能であり、フラッシュメモリのスペースをI2CやUARTのローレベルドライバにとられることなく、簡単なAPIコールだけでこれらのペリフェラルを動作させることを可能としたほか、パワーマネジメントも同様に簡素化され、必要となるのは1回のAPIコールだけだという。加えて、64バイトページのフラッシュの採用によりコードマネジメントが簡素化され、データストレージ用EEPROMのように利用することも可能だという。

このほか、アプリケーションの特定要件に応じてカスタマイズ可能なステート・コンフギュアブル・タイマー(SCT)を搭載。SCT2つの16ビットPWMで構成されており、このPWMは4つのキャプチャ入力と4つのマッチ出力を備え、マッチ出力はそれぞれシャドーされているため、一般的な8ビットマイコンで見られるあらゆるタイミングやPWM機能を実現することができるほか、柔軟性をさらに高めるためにSCTではステートとイベントも組み合わせており、照明や電源などのカスタマイズアプリケーション向けカウンタや入出力制御機能を生成でき、固定的な機能の場合に課せされる制約を受けることをなくすことができるようになるという。

なお、同製品はサンプル出荷を12月より開始する予定で、価格は0.39ドルから、量産開始は2013年2月を予定しているという。

「LPC800」のパッケージイメージと機能ブロック図