中日本高速道路(NEXCO中日本)は14日、「新東名(静岡県)インパクト調整会議」(会長:国土交通省 中部地方整備局 道路部長)において、新東名高速道路(以下、新東名)開通後の交通状況および整備効果をとりまとめたものを発表した。

4月15日~8月31日の期間における御殿場JCT~三ヶ日JCT間の平均旅行速度および平均所要時間について見ると、東名高速道路(以下、東名)は開通前の旅行速度約90㎞/h、所要時間112分から、開通後は旅行速度約95㎞/h、所要時間106分となり、速度が5㎞上昇、所要時間は6分短縮。一方、新東名は旅行速度約98㎞/h、所要時間99分となった。この結果から、新東名は区間100㎞/h程度の一定速度で走行可能な走りやすい道路だということがわかる。

同区間における東名の「日々の所要時間のばらつき(上位・下位10%を除いた所要時間幅)」は、開通前の34分(所要時間101~135分)から12分(同100~112分)と約3分の1に減少し、定時性が大きく向上。それに対して、新東名の所要時間のばらつきは12分(同90~102分)となった。

また、同区間における東名のゴールデンウィークやお盆時のワースト所要時間は、開通前の273分から197分へと76分短縮した。

このほか、国土交通省中部地方整備局では「道路利用者アンケート調査」を駿河湾沼津SAなどにて実施。それによると、新東名の利用について「満足」と回答した割合は、業務利用で96%(「大変満足」40%、「満足」56%)、観光利用で94%(「大変満足」35%、「満足」59%)と、ともに9割を超えたことが分かった。

「新東名」利用の満足度と効果の実感(出典:中日本高速道路Webサイト)

効果の実感としては、業務、観光利用ともに「運転しやすく快適に走行可能」の割合が最も多く、業務利用で94%、観光利用で92%。以下、業務利用では「移動時間の短縮」「渋滞や事故時の経路選択性の向上」がともに70%、観光利用では「移動時間の短縮」が75%、「渋滞や事故時の経路選択性の向上」が64%と続いた。

一方、東名の利用について「満足」とした人は、業務利用で91%(「大変満足」13%、「満足」81%)、観光利用で85%(「大変満足」13%、「満足」72%)。交通状況の実感としては、「交通渋滞が以前より減った」と答えた割合が、業務利用で90%、観光利用で80%に上り、定時性の向上を実感している人が多くなっていた。

同調査は配布式アンケートにて実施し、配布数4,835通のうち942通(回収率19.5%)を回収した。