国際生体分子デザインコンペ「BIOMOD 2012」で東北大Team Sendaiが総合優勝

計測自動制御学会システム・情報部門調査研究会 分子ロボティクス研究会と科学研究費補助金 新学術領域研究「分子ロボティクス」の2者は11月5日、11月3日・4日に、米ボストンのハーバード大学で開催された学生(学部生、特に1、2年生が中心)が対象の国際生体分子デザインコンペティション「BIOMOD 2012」にて、東北大学 Team Sendaiの「Cell-Gate」が総合優勝を果たしたことを報告した(画像1)。

また、日本大会で優勝した東京工業大学(東工大)TITECH NANO JUGGLERSの「BIOMOLECULAR ROCKET」も総合3位を獲得した(画像2)。

なお、日本大会はBIOMOD 2012の中間発表でもあるため、今回の本大会とはチーム編成や発表内容は異なっている。Team Sendaiの「Cell-Gate」は、日本大会のTeam Sendai Bの「D-NApper」をよりブラッシュアップした内容だ。ドラッグ・デリバリ・システムなどへの応用も考慮された、DNAなどのナノスケールの必要な物質を選別して取り込み、必要に応じて取り出すシステムである。

3位の「BIOMOLECULAR ROCKET」も、日本大会では「Photo-Controlled JET - Rail Free & High Speed Molecular Robot -」というタイトルだった。光(紫外線)でコントロールでき、高速、自由な移動(レールを必要としない)が可能といった特徴を持つ、輸送などを考慮した分子のロケットというわけである。

画像1。BIOMOD 2012の総合優勝を飾った東北大 Team Sendaiのメンバーによる記念撮影

画像2。BIOMOD 2012の総合3位に入った東工大 TITECH NANO JUGGLERSのメンバーによる記念撮影

そして日本からは最終的に6チーム(東北大、東工大、東京大学・駒場、東京大学・柏、東京大学・本郷、関西大学)が今回の本大会に参加したが、全チームが各部門で上位に入賞し、「日本強し」の成果をアピールした形となっている。

なおBIOMODは、米国ハーバード大学Wyss研究所主催による、「生体分子を設計して、ナノ~マイクロメートルでモノづくりをする」という内容の国際学生コンペティションだ。

2011年からスタートし、第2回世界大会には、世界7カ国から19チームが参加。それぞれの成果を、映像やウィキペディアによる事前発表、そして本番の会場でのプレゼンなどで競った。昨年も日本チームは活躍したが、今年はそれ以上の活躍となった形だ。

日本からは前述の6チームが、分子ロボティクス研究会および新学術領域「分子ロボティクス」の支援のもとに出場。前述したようにTeam Sendaiがグランドプライズ(総合優勝)を獲得したほか、ベストプレゼン賞、ベストYouTubeビデオ賞、参加者人気投票1位で1位となり、特別賞を除いた5部門中の4冠を達成した。

このほか、冒頭で述べたように東工大が総合3位になったほか、東大・駒場および柏と共に、各部門でそれぞれ上位入賞を果たしている。

総合および各部門の上位は、以下の通り。

トップアワード(総合)

  • グランドプライズ(総合優勝):東北大
  • 2位(1st runner up):Tech. U. Dresden(ドイツ)
  • 3位(2nd runner up):東工大(日本)

ベストウィキ

  • 1位:Harvard Univ.(米国)
  • 2位:Tech. U. Dresden(ドイツ)
  • 3位タイ:東大・駒場(日本)
  • 3位タイ:東工大(日本)

ベストYouTubeビデオ

  • 1st:東北大(日本)
  • 2nd:東工大(日本)
  • 3rd:Tech. U. Dresden(ドイツ)

ベストプレゼンテーション

  • 1st:東北大(日本)
  • 2nd:東大・駒場(日本)
  • 2nd:Tech. U. Dresden(ドイツ) (2位タイのため3位なし)

参加者人気投票

  • 1st:東北大(日本)
  • 2nd:Tech. U. Dresden(ドイツ)
  • 3rd:東大・駒場(日本)

特別賞Molbot(分子ロボティクス研究会賞)

  • 東工大(日本)
  • 東大・柏(日本) (本来は1チームだが、タイということで2チームに送られた)

日本の6チームのウィキペディアのトップページには以下から移動することが可能だ。日本大会時点からどう進化したかもチェックできるし、また本大会のために作製されたYouTubeビデオも視聴可能だ。もちろんすべて英語だが、英語が苦手という方も映像作品としてぜひ楽しんでいただきたい。

画像3。東北大 Team Sendai 「Cell-Gate」のウィキペディアのトップページ

画像4。東工大 TITECH NANO JUGGLERS 「BIOMOLECULAR ROCKET」のウィキペディアのトップページ

画像5。東大・駒場 Team UT-Komabaの「DNA tablet」のウィキペディアのトップページ

画像6。東大・柏 Team UT Kasei Runnersの「Autonomous DNA runner:a DNA-kinesin hybrid nano-robot」のウィキペディアのトップページ

画像7。東大・本郷 Team UT-Hongoの「DNA SHELL」のウィキペディアのトップページ

画像8。関西大 Team Kansaiの「Molecular NINJA Returns」のウィキペディアのトップページ

昨年同様に、また詳しい報告会が開催されるものと思われるので、その際は改めてリポートする予定なので、楽しみにお待ちいただきたい。

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