NXP Semiconductorsは、スモールセル方式の無線基地局向けに設計されたLDMOSパワートランジスタ製品をポートフォリオに追加したと発表した。

これらの製品は、平均出力1~2Wおよび8~12Wでピコセルおよびマイクロセルのそれぞれのアーキテクチャに最適化された700MHzから2.7GHzまでの帯域幅をカバーするRFパワートランジスタで、非対称MMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)を採用したことにより、マイクロセルやアンテナシステムにおけるDoherty構成の柔軟性を向上させることが可能となったという。

同社のGen7 LDMOSテクノロジを搭載したMMIC「BLM7G22S-60PB(G)」は、用意された7タイプの製品が認定用サンプルの提供を開始しているという。これらの製品は、いずれも30dBのゲインと特定のP1 dBのアンプを2個搭載したデュアルパスになっており、高度な統合性が最も必要とされるデュアルステージのマイクロ基地局に最適化されているため、パスごとに異なる電力レベルが可能なうえ、2つのパス間の優れたアイソレーションによってDohertyアンプのパフォーマンスと安定性を向上させることが可能になるとしている。

また、最もパフォーマンス要求が厳しいマイクロセル向けとして、周波数帯ごとにシングルステージのデュアルパス・デバイスの製品ラインアップが追加。「BLF6G22LS-40P」および「BLF6G27LS-40P」がすでに量産を開始しているほか、「BLP7G10S-45P」、「BLP7G22S-60P」、「BLF8G27LS-50A」などの複数の製品が開発中だという。

さらに、ピコセル向け低消費電力LDMOSトランジスタとして、2.0GHzの周波数で17dBのゲインのプラスチックパッケージの10W品「BLP7G22-10」と、2.6GHzの周波数で15.3dBのゲインの7.5W品「BLP7G27-07」を、クラスAからDohertyまでのさまざまな構成でピコセル・アプリケーションの最終ステージ向けにすでに提供を開始しているほか、2種類のMMICを開発しているとのことで、これらの製品は12Vの電圧、ピーク電力4Wで、例えば2個のデバイスをDoherty構成で使用することで、高効率な1Wのピコセルを実現することが可能になるという。

NXPのGen7 LDMOSテクノロジを搭載したMMIC「BLM7G22S-60PB(G)」

2.0GHzの周波数で17dBのゲインの「BLP7G22-10」