汎企画21が10月29日に自己破産を申請し、10月30日に破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債は債権者約47名に対し約1億6800万円。

帝国データバンクによると同社の設立は1985年8月で、設立当初は中国歌劇団などを招き、国内における公演の企画・制作および興行を手がけていた。しかし、1996年頃に事業継続が困難となり、休眠状態を経て2003年に「話劇人社二十一世紀企画」から「汎企画21」に変更し、事業を再開した。

以後はマスコミ各社、広告代理店、地方自治体などが主催するサイエンス、カルチャーをテーマとするイベント企画制作を主力事業として、2005年6月期には年間で約3億1200万円の売上を計上していた。

これまで「驚異の大恐竜博」(2004年、幕張メッセ)、「世界の大恐竜博2006」(2006年、同)、「インセクト・トレック 昆虫展」(2009年、大阪ビッグバン)、「恐竜2009~砂漠の奇跡~」(2009年、幕張メッセ)などの企画制作などに携わってきたが、近年はイベント数の減少などから2012年6月期の年間売上高は約5600万円にダウンした。

2012年夏には、マスコミ各社との共同主催で「恐竜王国2012」(2012年、幕張メッセ)を開催したが、期待していた入場者数に届かず資金繰りはさらに悪化。模型制作や組み立て委託業者への10月末の支払いが困難となり、倒産に至った。