テクトロニクス社は10月25日、PCI Express(PCIe) 3.0規格に対応した広範囲かつ完全自動化が可能なトランスミッタ(Tx)/レシーバ(Rx)のコンプライアンス/デバッグソリューションを発表した。

同ソリューションは、強化されたBERTScopeビットエラーレートテスタPCI Expressテストソフトウェアで構成され、半導体やホスト、カード設計、デバッグにおけるPCI Express 3.0テストのワンストップソリューションとなっている。

PCI Expressは、世代が進むたびに高速かつ複雑になっている。PCI Expressの8Gbpsでのテストには、複雑なRxストレスコンディショニング、BERコンプライアンステスト、数多くのTxコンプライアンステストが含まれており、設計に問題があった場合、フルテストサポートによるデバッグが必要となる。こうしたニーズに対し、同ソリューションでは、PCI Express 3.0のPHYレイヤテストの自動化とデバッグを、高いレベルで統合したサポートを実現している。

例えばPCIe Gen3のRxテストでは、PCI-SIGのテスト仕様で求められているストレスパターン生成は自動化され、クロック逓倍とアイ開口テストも統合されているほか、DUTのループバック制御も自動化されているため、テストプロセスを簡素化し、テスト結果までの時間が短縮できる。これらの機能強化には、新製品「DPP125C型」によるストレスパターンへのプリエンファシスの追加、新製品「BSAITS125型」による統合インタフェースコンバイナと可変ISI、および新製品ソフトウェア「BSAPCI3」による自動校正/ループバック/リンクトレーニングが含まれている。

さらに、Rxソリューションを構成するものとしては、コモンモード干渉テストのための任意波形/ファンクションジェネレータ「AFG3000」シリーズ、PLLループバック帯域ソリューションのためのクロックリカバリユニット「CR286A型」がある。これらはBERTScopeを補完するものであり、これによりサードパーティによる外付け機器が不要になる。

またPCIe Gen3のTxテストでは、同社のデジタルオシロスコープ「DSA70000」シリーズ上で実行するTekExpress自動フレームワークに、コンプライアンステスト用にPCI-SIGのSigTestユーティリティを直接組み込むことによりソリューションを強化している。この統合により、PCE3ソフトウェアはテスト機器とDUT制御を自動化、パターンを検証、データを取り込み、SigTestで解析、SigTestのテスト結果をレポートすることが可能となったほか、コンプライアンステストで問題があった場合、PCE3ソフトウェアはシームレスにデバッグに移行することもできるようになったという。