出版販売大手の日本出版販売(日販)は10月18日、1台の端末で複数の電子マネーを決済できるサービスを11月から全国の書店にて開始すると発表した。同サービスは日本電気(NEC)が開発した端末「マルチサービスターミナル」を利用したもので、すでにさまざまな業種の小売店に多数導入されている同端末が、書店でも本格的に利用されることになる。

マルチサービスターミナル

マルチサービスターミナルはFOMA通信機を内蔵した端末で、通信回線を増設する必要がなく、POSレジの有無や種類を問わず使える。また、非接触IC決済サービス基盤を活用することで、端末接続のセットアップも容易に行えるようになっている。

今回日販が開始する電子マネー決済サービスでは、三井住友カードが個々の電子マネー事業者と代表加盟契約をして、各業者との間の売上代金支払い・手数料請求を行う。日販は三井住友カードと加盟契約を結んでいるため、書店は各電子マネー事業者と個別に契約を結ばなくても、複数の電子マネー決済に対応できるという。

同サービスが対応している電子マネーは、Suica(PASMOとはやかけんの相互利用を含む) / 楽天Edy / WAON / Kitaca / TOICA / ICOCA / SUGOCA(はやかけんの相互利用を含む) / manaca / nimoca / iD。なお、電子マネーの売上代金の支払いは日販の請求書上で相殺され、書店が支払いに関する手続きを行う必要はないとのこと。