高村薫のベストセラー小説『レディ・ジョーカー』がWOWOWで連続ドラマ化され、俳優の上川隆也が主演を務めることが12日、明らかになった。

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『レディ・ジョーカー』は、1985年に起きた「グリコ・森永事件」から着想を得たと言われている社会派サスペンス。原作は単行本と文庫本を合わせて100万部を超えるヒット作で、ビール会社社長の誘拐事件を、社会的強者と弱者、それぞれが抱える問題にも迫りながら描いていく。上川は、、犯行グループを追う合田刑事を演じる。また、事件に直面するビール会社社長を柴田恭兵が演じる。脚本は前川洋一、演出は水谷俊之、鈴木浩介が担当する。

2010年に同局で放送されたドラマ『マークスの山』に引き続き合田刑事を演じることになった演じる上川は「今回も合田を演じられる事を、心からうれしく思います。地上波放送や映画ではない『WOWOWのドラマW』というフィールドに、高村薫先生作品の濃密な物語を、スタッフ・共演者と共に描き出して行きたいと思います」と意気込みを。柴田も「レディ・ジョーカーは本格的なサスペンス。上川隆也さんをはじめ、初めて共演させていただく方も多いので、今から撮影が楽しみです」とコメントを寄せている。

業界のトップメーカー・日之出ビールの城山社長が誘拐された。刑事の合田らが捜査に当たるが、程なくして城山は解放。その裏で犯行グループは、350万キロリットルのビールへの異物混入をにおわせ、城山に20億円を要求する。犯行グループの物井たちによる計画が動き出したのは2年前。小さな薬局の店主・物井、刑事の半田、障がいのある娘がいるトラック運転手・布川、旋盤工のヨウちゃん、信用金庫職員の高は、競馬場で知り合った仲間だった。そんな中、物井の兄の死やヨウちゃんの大怪我などが重なり、5人は暗い気持ちに包まれていく。やがて、大企業から大金を奪おうと考えた物井は、因縁のある日之出ビールに目をつける。

連続ドラマW『レディ・ジョーカー』は2013年3月にスタート予定(毎週日曜22:00~ 全7話)。