Wind Riverは、車載用インフォテインメント(IVI)ソフトウェアプラットフォーム「Wind River Platform for Infotainment」にYocto Projectコンポーネントを追加したと発表した。

コンシューマエレクトロニクスと自動車の融合が進む中、自動車業界は進化し続ける技術に対応するべく、オープンソースの導入が進んでいるが、これは車載システムが複雑化し、ソフトウェアの役割が重要性を増し、かつコンシューマエレクトロニクス技術を組み込むことが求められながら開発スケジュールと予算は従来同様のまま、という課題が存在している。

同プラットフォームは、GENIVIに準拠したオートモーティブソフトウェアプラットフォームで、主要なARMプロセッサをサポートするリファレンスボードに加え、統合ソフトウェア開発ツールとテストツール、Yocto Projectのツールチェーンコンポネントを搭載し、そうした課題への対応を目指したものとなっている。

Yocto Projectは共通のビルドシステムとコラボレーティブに開発されたテクノロジーで、組み込み市場における標準確立を支援し、組み込みLinuxシステムをより早く容易に構築できるようサポートするもの。

今回、Wind Riverは「meta-ivi」と「meta-systemd」の2つのレイヤを開発。meta-iviはGENIVIに準拠したリファレンスビルドを提供し、Yocto Project Compatibleのボードサポートパッケージ(BSP)や、他のソフトウェアやミドルウェアレイヤとともに利用できる。一方、meta-systemdはsystemd専用のパッケージメタデータを保持することを可能とする。

なお同社では、こうしたYocto Projectへの準拠により、共通のツールや手順を使用したコラボレーティブな開発が促進され、プラットフォーム間の互換性やコンポーネントの相互運用性が向上すると説明している。