米Microchip Technologyは、同社の「dsPIC33 DSC(Digital Signal Controller)」として新たに「dsPIC33FJ09302ファミリ(GSファミリ)」を追加したことを発表した。同SファミリはdsPICの中で、低価格のデジタル電源向けソリューションを担うことになる。

デジタル電源アプリケーションに特化した構造となっており、高速A/Dコンバータや0-wait stateのSignal Processing Core、高精度PWMなどを搭載しており、1ms未満の周期でClosed loopを廻すことが出来る。またオンチップでProgrammableなヒステリシス曲線やRail-to-Rail operationが可能なアナログコンパレータに加えてPMBusのAddress selectionも搭載しており、外部回路を最小限に出来ると同社は説明する。

開発環境としてはMPLAB Starter Kit for Digital Power(129.00ドル)が用意される。このキットはスイッチングコンバータと昇圧コンバータをオンボードのプログラミングで実現可能で、LCDディスプレイに電圧や電流、温度、デフォルトコンディションを表示できる。ボード上にはUSB経由のデバッガ/プログラマ機能も搭載されている。

パッケージは「dsPIC33FJ06GS001」と「dsPIC33FJ06GS101A」が18pinのSPDIP/SPOCと20pin SSOPで、「dsPIC33FJ06GS102A」と「dsPIC33FJ06GS202A」および「dsPIC33FJ09GS302」は28pinのSOIC/SPDIP/QFNと36pin VTLAでそれぞれ提供される。すでにサンプル出荷および量産は開始されており、1万個発注時に1個あたり1.54ドルからとなっている。

dsPIC33FJ09GS302のパッケージイメージおよびブロック図。右はMPLAB Starter Kit Ditital Powerの外観