Broadcomは、28nmプロセス採用のマルチコア通信プロセッサ「XLP 200」シリーズを発表した。

同製品は、エンタープライズやサービスプロバイダ4G/LTE、データセンター、クラウドコンピューティング、SDN(Software Defined Networking)環境に求められるパフォーマンス、拡張性、効率性向上のため最適化されており、類似する競合ソリューションと比べて、パフォーマンスを最大4倍向上するとともに、消費電力を最大60%低減したと同社は説明する。データプレーン、コントロールプレーン、ヘテロジニアスアプリケーションに適しており、4イシュー、4スレッディング、2GHzのアウトオブオーダー実行機能にネットワーキングとセキュリティ強化の機能を1チップ化している。

また、ネットワークとクラウドにおいて、拡大している悪意のあるソフトウェアと侵入の脅威に対応するために、高性能セキュリティ機能セットを搭載、ワイヤースピードでインターネットトラフィックを検査、暗号化、認証、保護することが可能となっている。さらに、大手ネットワーク機器メーカーの協力により、文法処理エンジンや第4世代正規表現(RegEx)エンジン、さまざまな自立型暗号化および認証処理エンジンを統合することに成功している。加えて、レイヤ7ディープパケットインスペクション(DPI)機能では、CPUコアからコンピューティングリソースを多用するセキュリティ機能による負荷を低減することに成功している。

この他、ハードウェアアクセラレーションでは、パケットオーダリング、ネットワーク管理、圧縮/解凍、RAID5/6ストレージなどの重要な通信機能に対応するほか、プロセッサコアの強化により、プリフェッチパフォーマンスと分岐予測ミスペナルティを改善している。

なお、同製品はすでにサンプル出荷が開始されており、量産開始は2013年後半を予定している。