早稲田大学は10月8日、文部科学省の「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に、同大学の大学院先進理工学研究科を中心とするプログラムが「複合領域型(横断的テーマ)」として採択されたと発表した。

「博士課程教育リーディングプログラム」は平成23年度から始まったもので、優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府にふさわしい大学院の形成を推進することを目的としている。

「複合領域型(横断的テーマ)」は、人類社会が直面する課題の解決に向けて、産学官などのプロジェクトを統括し、イノベーションを牽引するリーダーを養成する、複数領域を横断した博士学位プログラムであることを条件としている。同テーマには16件申請があり、同大学を含め2件が採択されている。

同大学の「リーディング理工学博士プログラム―「エナジー・ネクスト」リーダー育成―」は、社会から要請されるエネルギー関連の科学技術・課題を把握し、目的とその達成までの道筋を設定してイノベーションの創出に先導的に挑戦できる理工学博士「エナジー・ネクスト」人材の養成を目指すというもの。

主な取り組みとして、電荷の生成・輸送・貯蔵・放出の制御を起点としたエネルギーの理工学をディシプリンとし、専門力を鍛練、複数指導体制による教育を徹底し、課題設定・解決演習の必修化などを行っている。

また、ジャーナリズムコース、スーパーテクノロジーオフィサーコースのカリキュラムを活用して、俯瞰力を養成し、海外での主体的な共同研究や長期企業インターンシップなどによる進取力の育成を行う。

概念図