松谷化学工業は、名城大学薬部の豊田行康 准教授ならびに香川大学 医学部の徳田雅明 教授との共同研究により、希少糖の一種で、ノンカロリーで甘味度が砂糖の7割程度である「D-プシコース(さぬき新糖)」を含む「希少糖含有シロップ」が、健常ラットを用いた研究において抗糖尿病および抗肥満作用を示すことを確認したと発表した。同成果は10月12日に開催される「第33回 日本肥満学会」のポスターセッションにて発表される予定。

今回の研究は、健常ラットへD-プシコースを含む希少糖含有シロップを長期投与することで、抗糖尿病および抗肥満作用についての調査を行った。

研究方法としては希少糖含有シロップをWistar系雄性ラット(5週令)へ8~10週間自由飲水下で投与し、投与後に経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)およびインスリン負荷試験(ITT)の実施と内臓脂肪および血中アディポネクチン濃度の測定を行うというもの(対照群には水を投与)。

調査期間終了後の希少糖含有シロップ投与群の体重増加は水投与の対照群より有意に少なく、摂食量は対照群と同じであったという。OGTTの血統推移およびインスリン濃度は有意に低いことが確認され、インスリン感受性の増大が認められた。また、内臓脂肪量は少なく、血中アディポネクチン量は高いことも確認されたとのことで、これらの結果から、希少糖含有シロップの摂取は糖尿病や肥満症の予防に有用である可能性が示唆されたと研究チームでは説明している。