「草津街あかり」の2日間だけ旧草津川河川敷に出現する光の川

滋賀県草津市の秋の風物詩イベント「第9回草津街あかり華あかり夢あかり」が11月2日(金)、3日(土・祝)、草津駅東側商店街通りで開催される。市民参加型の照明・灯りのイベントで、利き酒や組香の香遊びなどの体験型イベントやコンサートなども用意されている。開催時間は両日とも18時00分~21時00分。

「草津街あかり華あかり夢あかり」では、JR草津駅から旧中山道を中心に立木神社から伊砂神社までの約1.5キロにわたり、街中をライトアップ。また、自然遺産・旧草津川での1万灯の明かりを灯す「あかり銀河」や史跡・草津宿本陣のライトアップなど、草津の街の魅力にスポットライトを当てる。昨年は3万人が訪れたイベントだ。

メイン企画である「あかり銀河」は、全国的にも有名な天井川(砂などが堆積(たいせき)して、周辺の平面地よりも川底が高くなたった川)だった旧草津川河川敷を使っての、ダイナミックな演出が見もの。

幅20メートル、全長約200メートルに、1つ1つボランティアの手で準備、点灯された灯り。「草津街あかり」の2日間だけ出現する光の川を堤防の上から見下ろすという、ほかのどの地域でも体験できない芸術作品となる。

デザインを専門とする学生や、アーティスト・クリエイターをめざす人の新鮮な感覚がひと際光る注目企画が「あかりART展」だ。

今年は、草津の歴史ある神社仏閣を舞台に、「灯かり」を使い、「慈愛の光による微笑のあかり空間の演出」をテーマとして、独自のインスタレーションを発表。空間そのものを1つの作品としてデザインし、来場者が作品全体に包まれてARTを体験できる展示イベントだ。

今年は、小汐井神社で大阪教育大学チームの作品「ワタルヒ」と関西大学建築環境デザイン研究室トームの作品「おへそ」、養専寺で広島女学院大学大学院チームの作品「地上の星」、光明寺では工学院大学チームの作品「竹通物語」、そして、正定寺で京都工芸繊維大学チームの作品「草津まど灯り」が、それぞれ展示される予定となっている。

さらに、旧草津川「あかり銀河」の一画では市民の作品を展示。「草津街あかり華あかり夢あかり」の中でも最も多くの人が訪れる会場で、保育園や幼稚園の園児や、小・中・高の生徒、個人や団体有志が、自由な発想で作る灯かり作品を鑑賞できる。

また、江戸時代の姿を残す草津宿本陣を、光と影で演出。貴重な「本陣の夜の風情」を楽しめる。開催期間中(18時00分~21時00分)は入館無料となっている。

これらの灯りのほかにも、神社・仏閣で行われるコンサートや、アートのワークショップなど見どころが盛りだくさんだ。