京浜急行電鉄、京成電鉄、東京都交通局、北総鉄道、新京成電鉄は、10月21日に行うダイヤ改正の概要を発表した。京急蒲田駅付近の上下線高架化で羽田空港方面へのアクセスが改善されるほか、「スカイライナー」の増発など成田空港方面への利便性向上も図られる。

京成電鉄3050形(3000形7次車)が、「エアポート快特」として京急線を走行

「京急蒲田駅付近連続立体交差事業」「京急蒲田駅総合改善事業」の進捗にともない、10月21日より事業区間の上下線が高架化され、同日に京急電鉄がダイヤ改正を行うのは本誌既報の通り。これに合わせ、京急線と相互直通運転を行う都営地下鉄浅草線や京成線、北総線などもダイヤ改正を実施する。

都営浅草線内から羽田空港方面への直通列車はすべて快特となり、10分間隔での運転に。うち40分に1本の割合で「エアポート快特」が運転され、都営浅草線・京急線内では押上(スカイツリー前)駅、浅草駅、東日本橋駅、日本橋駅、新橋駅、大門駅、三田駅、泉岳寺駅、品川駅、羽田空港国際線ターミナル駅、羽田空港国内線ターミナル駅に停車する。「エアポート快特」を除く快特の停車駅は、都営浅草線内各駅と、品川駅、京急蒲田駅、羽田空港国際線ターミナル駅、羽田空港国内線ターミナル駅。なお、今回のダイヤ改正で、「エアポート快特」のイメージカラーがオレンジに変更される。

京成電鉄の「スカイライナー」は利用者の多い時間帯を中心に増発

京成線の「アクセス特急」(成田スカイアクセス経由)も、日中時間帯の停車時間などを見直す。これにより、京急線・都営浅草線内を「エアポート快特」、京成線内を「アクセス特急」として運転する列車の場合、成田空港駅から羽田空港国内線ターミナル駅への所要時間が最速93分(最大15分短縮)、羽田空港国内線ターミナル駅から成田空港駅へも最速95分(最大8分短縮)に。速達性が向上する。

京成電鉄のダイヤ改正では成田空港への利便性向上も重視。早朝の成田空港へのアクセスを強化すべく、京成上野駅5時58分発、成田空港駅6時42分着の「スカイライナー」を新設する。午後の時間帯には上り「スカイライナー」も増発。14~16時台の成田空港駅発は約20分間隔(1時間あたり3本)での運転となる。

京成電鉄が全般的に列車の発着時刻が変更になることを受け、成田スカイアクセスと線路を共用する北総鉄道や、京成千葉線へ乗り入れる新京成電鉄もダイヤ改正を実施。北総線は昼間の時間帯、新鎌ヶ谷駅で「アクセス特急」と接続し、同駅での待ち時間が短縮される。これで千葉ニュータウン地域から都心への利便性が向上し、「アクセス特急」に乗り換えて西白井~日本橋間を利用した場合、所要時間は38分(最大7分短縮)になるという。