ラネクシーは、緊急アンケート「クラウド移行の現状と、そこに潜むリスクとは?」の結果を元に、クラウド移行の現状とデータ消失のリスクを分析したレポートを発表した。

今回の緊急アンケートは、ラネクシーが2012年7月10日~2012年7月20日までラネクシーのメルマガ会員約3万4,000名を対象に行ったもので、回答者数は357名。

それによると、情報系システムのクラウド移行状況の設問では、企業規模によらず、2~3割程度の企業がクラウドへの移行を完了している。特に、中小規模企業の4割程度が既にクラウドに移行しているのが特徴的で、同社ではこの結果から、基幹系やファイルサーバに比べて、情報系はクラウドへの移行の障壁が低いことが示唆されるとしている。

また、情報系システムについては、以前からASPなどのサービスが提供されていたことに加え、ISPなどが無償サービスを拡充していることで、基幹系よりも導入しやすい環境が整ってきたとも考えられるという。

情報系システム(メール、グループウェア等)のクラウド移行状況

また、クラウドに移行したシステムでバックアップを実施しているかの設問では、従業員数が1,000名未満の中堅・中小規模企業では「クラウドでのバックアップはとっていない」「事業者に任せている」という回答が4割近くを占めているが、それ以上の規模になると「クラウドでのバックアップはとっていない」と回答する企業はなくなり、何らかの形でバックアップを行っていると回答している。特に大規模企業では、「自社でバックアップのシステムを選定し運用している」と回答する企業が7割を超えている。

これについて同社では、中堅・中小企業では、情報系のシステムの移行が進んでいるが、基幹系やファイルサーバなど重要なデータの移行は進んでいないため、バックアップにはそれほど注目しておらず、事業者の運用・管理に任せてしまっているというのが実態だとしている。

クラウドでのバックアップ状況