IARシステムズとアットマークテクノ、イー・フォースは9月10日、ARM9搭載CPUボードとμITRON仕様のリアルタイムOS、統合開発環境を含めて10万円を切る安価な組み込み開発キット「Yellow suite.スターターキット」を発表した。

同製品には、アットマークテクノ製CPUボード「Armadillo-400」シリーズ、イー・フォース製リアルタイムOS「μC3/Standard」、IAR製の統合開発環境「Embedded Workbench for ARM(EWARM)」の他、JTAG-ICEが含まれている。購入後すぐに、ミドルウェアの評価やアプリケーションの開発、動作テストなどを実施できる。過去のμITRONソフトウェア資産を活用できるので、開発の効率化に役立つという。

また、「Armadillo-400」シリーズは、-20℃までの環境でも動作するなど産業機器への利用も想定しているため、試作開発だけでなく、量産製造にもそのまま対応可能で、生産にかかるリードタイムの短縮が期待できるという。

なおIARでは、開発環境やソフトウェア部品の提供だけでなく、ユーザーのニーズに応じたソリューション提案を行っており、その一環として、ソリューションパートナー各社と連携し、「Yellow suite.スターターキット」の発売と同時に、デバイスドライバからアプリケーションまでのトータルなソフトウェア開発など、各種サービスの提供を拡充する方針。

価格は、「KSK-ARMADILLO460-PL(Armadillo-460同梱版)」が7万9800円、「KSK-ARMADILLO440-PL(Armadillo-440同梱版)」が9万9800円、「KSK-ARMADILLO420-PL(Armadillo-420同梱版)」6万4800円。

キット内容は以下の通り、

  • CPUボード「Armadillo-400」シリーズ(Armadillo-460/Armadillo-440/Armadillo-420のいずれか1種類、アットマークテクノ製)
  • 「Armadillo-400」シリーズ用JTAG変換ケーブル(アットマークテクノ製)
  • JTAG接続ICE「I-jet」(IAR製)
  • ARM用統合開発環境「EWARM」(評価版、IAR製)
  • μITRON OS「μC3/Standard」(評価版、イー・フォース製)
  • TCP/IPプロトコルスタック「μNet3/Standard」(評価版、イー・フォース製)