富士通セミコンダクター(FSL)の子会社で欧州の開発/販売拠点のFujitsu Semiconductor Europe(FSEU)は、OIF(Optical Internetworking Forum)が規定するCEI-28G-VSR伝送路に対して、1レーンで100Gbpsを超える速度でのデータ転送を実証したと発表した。

データセンター内の電気通信配線の高速化、およびポート数の増加に伴い、ボード間、バックプレーン経由、あるいはサーバ間といった短距離のデータ通信についても、さらなる高速化が必要とされている。また、光伝送ネットワークにおいても、増加するデータ通信量のため、基幹ネットワークに要求される通信速度が高まっている。

実証は、40nmのCMOSプロセスで製造した65GSpsのコンバータチップ(送信用のD/Aコンバータと受信用のA/Dコンバータ)および評価ボードで構成されたプラットフォームを使用して行われ、OIFが規定するデータ転送の4倍の速度を実現したという。

詳細は、9月16日~20日までオランダ・アムステルダムで開催される「European Conference on Optical Communications(ECOC) 2012」にて、中国・北京のFujitsu Research and Development Center(FRDC)と富士通研究所の共同論文として発表される。さらに、FSEUは、同会議の併設展示会においてデータ転送のデモンストレーションを実施する予定だとしている。