熱愛・破局・事件などの芸能ゴシップから、トレンド・グルメ・スポーツなどのスポット&イベント、便利・健康・天気などの生活情報まで、話題満載のワイドショーをイイとこ取りで紹介。これを見れば、1週間分のニュースを総ナメできる!

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●「24時間マラソン、健介&北斗一家の舞台裏」【スッキリ】

佐々木健介、北斗晶夫妻と、長男の健之介、次男の誠之介の4人で120kmを走り切ったが、健介は肉離れ、北斗は熱中症とヒザ痛と満身創痍。加藤浩次はそんな夫妻をいたわると思いきや、「健介さんが北斗さんの肩を抱く感動的なシーンがあったんですけど、重いからすぐに手を払われた。それくらい大変だったということ」と苦笑い。テリー伊藤も「北斗さんの苦しんでるときの顔がいいな。たまんないね!」となぜかバカウケ。ふだんは辛口の勝谷誠彦が「瞬発系の筋肉を鍛え続けてきた格闘家だから素人がやるより厳しかった」とフォローを入れても、そのスタンスは変わらない。

北斗がおそろいのリストバンドを前夜に作ったことが紹介されると、加藤は「一週間前に作ればいいじゃん」、テリーも「東急ハンズとかで買えばよかったんじゃないの?」と悪ノリ。最後は「頑張りました!」と拍手で締めたものの、ただホメないのが【スッキリ】らしさだ。

●「AKB48、念願の東京ドーム3日連続公演」【スッキリ】【PON!】

人事異動のサプライズが紹介されると、すかさず「上海なんて行きたくないだろ。そんな辞令ないだろう?」と加藤浩次が噛みつく。すると、天の声(山里亮太)が「秋元(康)さんがネット上で『海外行きたいやついる?』って軽く言ったら、『まさかこんなことになるなんて』という感じ」と必死にフォロー。しかし、それを許さない勝谷誠彦は、「社員じゃないんだから人事権はないだろ。(前田敦子は)やめてどうすんの? 失業状態?」と毒舌全開だ。

一方、【PON!】に生出演した小嶋陽菜は、「みんなとあの景色を見られて幸せな3日間でした」「ピンときてなかったんですけど、(前田敦子は)本当に卒業しちゃうんだなって。本番中に何度も笑顔で呼びかけてくれるのがうれしかった」と満面の笑み。泣きすぎて顔がはれていたことを指摘されても、平然と「私もキャプテンになると思ってたんですけどね」とボケをかましていた。さすがだ。

●「高倉健が男泣き。刑務所上映会で伝えた想い」【バード】

映画『あなたへ』のロケ地・富山刑務所を訪問した健さん。刑務所で上映会が行われるのは異例のことという。健さんは350人の受刑者に向けて、「自分はたぶん、日本の俳優では一番多くみなさんのようなユニフォームを着る役をやった俳優です。1日も早くあなたにとって大切な人のもとへ帰ってあげてください。心から祈っています」と熱いメッセージを送り、涙をぬぐった。健さんの話に感動した受刑者の涙に、健さん自身も感動したのだ。

これを見た羽鳥慎も、「語り口から想いが伝わってきますね」と感動しきり。しかし、コメンテーターの青木理は、「再犯率が高いものもあるので、健さんの口から言ってくれるといいですね」とまさかのKYコメント。名優をバカにするのはやめてほしい。

●「衝撃! 市川染五郎が舞台から転落、救急車で搬送」【とくダネ】

「緞帳! 緞帳お願いします。救急車です!」あわてるスタッフの声。客席から「本当に落ちちゃったの?」と声が漏れる。10分後、「都合により本日の公演を中止させていただきます」とアナウンスされると1000人超の観客は騒然。染五郎が高さ3mの舞台から落下してしまったのだ。

病院への搬送時、酸素マスクとベルトで全身を完全固定、目を閉じて微動だにしなかったほどの重症で、レポーターの武藤まき子が「あの冷静な松本幸四郎さんがパニック状態で病院にも行けていない」「(染五郎の)お嬢ちゃんと坊やが泣きじゃくっていた」と明かした。

これを見た中川翔子は、「奈落は怖いです。照明が当たっていない場所は真っ暗ですし」とアーティスト目線で語ると、前田忠明も「過去に宝塚やモーニング娘。も転落している」とその危険性を指摘。それと一緒にしたら、父の松本幸四郎が怒りそうな気がする。

●「AKB48前田敦子のラストステージ。涙の卒業」【とくダネ】

番組はなぜかアメリカとカナダから来日した外国人のAKBマニアに密着。しかし、「ネットで知り合った」という5人は公演チケットを持っておらず、ホテルでネット視聴だった。あまりに地味な光景に笠井信輔アナは、「異国人の方々がわざわざ高いお金を払って……」と苦笑。

その後、公演の素晴らしさや秋葉原のフィーバーを木下康太郎アナが熱心に語るが、興奮しすぎて何を言っているのかわからない。アナウンサーとしてこれはアリなのか?

そんな姿に嫌気がさした竹田圭吾が、「関心ない人も多いと思うので国民的アイドルではないと思います。オタク的な人たちから徹底的にお金を絞り取りながら、いろんな演出をして社会現象にしてしまうのは驚きのひと言ですね」とローテンションで猛毒を吐いた。夏休み中の小倉智昭はこれを見て爆笑しているのではないか。

●「市川染五郎の舞台転落。カメラがとらえた異常を検証」【とくダネ】

この日は転落の原因を追究。歌舞伎研究家の喜熨斗勝が、「染五郎さんの踊りは創作舞踊。舞台スタッフもどんな動きをするのか予測できなかったのでは?」と指摘する。

リポーターの武藤まき子は、「共演の尾上菊之丞さんがセリで下がったので、(染五郎は危ないことを)認識していたようです。事故は染五郎さんの半生を踊りにした『あーちゃん』の途中で、体をのけぞったときにバランスを崩したか、後ろに下がりすぎて足を踏み外したと思われます」とコメント。10月復帰予定というのが何よりだが、不謹慎ながら『あーちゃん』という演目に、「パフュームか!」とツッコミたくなってしまう。

●「『ホリプロ』スターへの登龍門。美少女たちの闘いに密着」【とくダネ】

グランプリを獲得した菅野莉奈さん

『第37回ホリプロタレントスカウトキャラバン』決選大会が行われ、応募者約3万人の中から山形県の中学1年生、菅野莉奈さん(13)がグランプリに輝いた。早くも「優希美青(ゆうきみお)」という芸名が決まっているのがスゴイ。深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみらの成功組に続けるのか、注目が集まる。

管野さんは、「信じられなくて、夢なのか現実なのか区別つかなかった」「(記者に囲まれて)有名人になったみたいでうれしまった」「『美青ちゃん、おめでとう』って、もう自分の名前で呼ばれなくなってしまった」と初々しいコメントのオンパレード。

一方、笠井信輔アナから「自分のころを思い出すでしょ?」と振られた菊川怜は、「私、コンテスト受けてないんですよ」とアッサリ返した。笠井アナは、「エッ、(『国民的美少女コンテスト』だけでなく)東大のミスコンも受けてないんだ」と驚いていたが、むしろ納得できるような。

●「松本幸四郎が初めて語る転落事故の全容」【とくダネ】

同番組は「染五郎転落」を3日連続で放送。この日は、父・松本幸四郎が事故後、初めてカメラ前でインタビューに応じる姿を映した。

「あたりが血の海だった。顔から出血していたので覚悟を決めました」「実は私も落ちたことがある。舞台は常に危険と隣り合わせ」と神妙な顔で話し、「染五郎は芸に見境なく邁進してしまうタイプ。裏方さんに一切問題はありません」とスタッフを気づかい、「最初に病院へ行ったとき、(染五郎は)『明日10時から場当たりだ』と立ち上がろうとした」と息子を思い涙ぐむ幸四郎。最後は、「骨折は右手だけで脳波の異常はなかった。奇跡です」「奇跡は起きるものでなく、起こすもの」と熱く語っていた。よほどのことだったのだろう。

ケガの痛みや、舞台を休む無念さはあるだろうが、結果的に視聴者は毎日、染五郎の踊りを見ている。かえってイメージアップになるかもしれない。

●「米倉涼子、“恋人つなぎ”デートの彼は……」【とくダネ】

ミュージカル『CHICAGO』の会見に臨んだ米倉。先日、手つなぎデートを報じられた一般男性について聞かれると「友だち。(手をつないだのは)久しぶりの休み前だったので。ただの酔っ払いです。意中の人はいません」と苦笑い。恋人関係でないことを強調した。

これを見た前田忠明は、「いい仲じゃないんですか。もう少し放っておいてあげて欲しかった」と勝手に親心を見せる。一方、笠井信輔アナは、「本場ブロードウェイの舞台に立って演技力が上がったみたいですよ」と急に話を変えた。それにしても笠井アナは、年々“エンタメ知識人”ぶる姿が目立つように。小倉智昭、前田忠明と“物知り顔で話すおじさんキャラ”がかぶりまくっている。

●「最後の映画スター、高倉健。次世代への意思」【バード】

この日は人物・高倉健を掘り下げるという趣旨。2006年、スクリーンから突然姿を消したことを「50年やってきて、想像もできなかったようなギャラや待遇をもらったのに、活動にブレーキがかかってしまった」と振り返る健さん。 6年ぶりに復帰した理由は、「新しい映画制作スタッフに、日本にはこういう(降旗)監督さんがいらっしゃるということを知ってもらわなければいけないと思ったから」という。

健さんが自分の結婚式に出席したという長嶋一茂は、「オヤジが健さんを『兄貴』と呼んでいます。携帯番号に電話がかかってきたとき、『映画俳優の高倉です』とおっしゃった。カッコイイ」とホレボレ。

現在、健さんは81歳だが、「『やっぱり仕事をしていないと俳優はダメだな』と反省しています」と語っているだけに、まだまだその姿をスクリーンで拝めそうだ。


今週は、「前夜に放送した自社番組を翌日1時間以上かけて取り上げる」というワイドショー(情報番組)らしからぬ内容が多かった。『24時間テレビ』も『HEY!HEY!HEY!』AKBライブも、朝から夕方まで流しっぱなし。独占映像になる分、力が入るのもわかるが、掘り下げたいのなら、バラエティ番組としてやるのが筋だろう。

きむら・たかし

コラムニスト、芸能・テレビ評論家、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超える重度のウォッチャーであり、雑誌やウェブにコラムを提供するほか、業界通として『芸能★BANG!』(日テレ系)などに出演。取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、著書は『トップ・インタビュアーの聴き技84』など