ライトアップされた彦根城のお堀

滋賀県彦根城で光の祝祭、「ひこね夢灯路」が開催される。「ひこね夢灯路」の開催日は9月1日~12月2日まで。時間は18:00~21:00となる。ライトアップは天守、内濠の石垣、佐和口多聞櫓など、黒門~いろは松~表門橋~大手門橋~京橋にかけての彦根城一帯で行われる。夜に浮かぶ彦根城とともに紅葉の時期にはイロハモミジやナナカマドの色付く姿も鑑賞できる。

ライトアップは平等院、金閣寺、銀閣寺、高台寺、また、六本木ヒルズクリスマスイルミネーションなどのライティングデザインを手がけた内原智史氏のプロデュースによる。

彦根城は1622年に徳川四天王の一人、井伊直政の嫡男、井伊直継が築城した。築城にあたっては江戸幕府からの命令で12大名もの手伝い普請で工事が行われ、1603年に築城開始、1622年にほぼすべての工事が完了したと言われている。幕末、安政の大獄や桜田門外の変で知られる井伊直弼も藩主になるまで彦根城で過ごしている。

明治期に入り廃城令が施行されて全国の城が取り壊される中、彦根城は破壊を免れ、築城時の様子を今に伝える貴重な建築物となっている。天守と附櫓は国宝に指定されており、佐和口多聞櫓、天秤櫓、西の丸三重櫓、馬屋、太鼓門櫓は国の重要文化財。また、楽々園、玄宮園は国指定名勝だ。

回遊式大名庭園、玄宮園では「ひこね夢灯路」と開催を同じくして「玄宮園で虫の声を聞く会」も開催される。ライトアップされた彦根城を見ながら、名月や虫の声を楽しめる。また、邦楽の演奏、よし笛の演奏もあり、江戸時代の風情を感じることができるみやびやかなイベントだ。

「玄宮園で虫の声を聞く会」の開催日時は9月1日(土)~9月30日(日)、18:30~21:00となる。