富士通は8月20日、京都大学が同社の大学図書館業務パッケージ「iLiswave-j」を用いて図書館システムを刷新したと発表した。同システムは、文献の検索機能として、次世代OPAC(Online Public Access Catalog)サービスを備えており同日より提供開始する。

京都大学 次世代OPACサイト

次世代OPAC機能を追加し、大学構内に蔵書データベースを含む図書館業務システムを構築することで、学内他システムとのシームレスなデータ連携とセキュリティ強化が図られているほか、OPACのポータルとインターネット上の学術情報との連携に同社の学術情報ポータルSaaS「Ufinity」が活用されている。

ハイブリッドクラウド方式によるシステム構成

同システムでは、学術情報リポジトリのコンテンツなどを含むすべての京都大学図書館所蔵文献のほか、他の大学や機関の蔵書や電子ジャーナル、商用データベースも単一画面から検索することが可能。

特徴として、1つの検索窓にキーワードを入力して検索を行うと「蔵書検索」、「論文検索」、「他大学検索」など、選択されたタブの分類ごとに情報が表示され、一度入力した検索キーワードはタブを切り替えることで、資料種別、検索対象機関別などの検索方法を切り替えることができる点がある。

あらかじめ資料ごとに用意されている、著者名や件名、出版年、所蔵館などの項目が絞り込み条件(ファセット)として自動的に提示されているため容易な絞り込みができるファセットブラウジング機能のほか、利用者が第三者にも参照可能な書評の登録や関連情報のタグ付けを行う機能を備えている。

京都大学は今後、2013年3月をめどにスマートフォン、スレートPCなどを対象としたOPACを提供する予定。