カスペルスキーはこのほど、調査会社のHarris Interactiveがアメリカ、ロシア、ヨーロッパの9,000人の一般ユーザーを対象に2012年2月から3月にかけて実施した調査の結果を発表した。

調査の結果、サイバー犯罪者がユーザーの端末に侵入するために用いる策略などのセキュリティ問題に対して、ユーザーがこれまで以上に意識するようになっているが、そのレベルは望ましいレベルからはほど遠い状況であることがわかったという。

Securelistの統計データでは、調査期間中にウイルスを添付したメールは全世界のメールの3.3%だったにもかかわらず、調査対象者の34%がいまだにメールの添付ファイルによるウイルス感染を懸念している。

しかし、ユーザーの立場からすると、添付ファイルが安全でないという問題は第2の脅威にすぎず、最大の問題はオンラインバンキングやオンラインショッピング時における金融関連の情報の盗難であり、9,000人の回答者のうち40%がこの問題に対して脅威を感じると回答した。端末に保存されているデータへの不正アクセス、ユーザーが気づかないうちに個人情報を要求するアプリのインストールがそれぞれ第3および第4の脅威にランクされている。

最も深刻な脅威はわずかに順位が変わっており、金融関連情報の紛失に対する脅威は第1位を維持したが、第2位に子供達の安全に関する問題が浮上し、調査対象者の10%が自分の子供がオンライン上で誰とどのような話をしているかについて心配していることがわかった。

第3位の脅威として、ユーザーの7%が端末の紛失や盗難を挙げた。この問題は、特にモバイル端末ユーザーにとって深刻なリスクとなっている。