いよいよ今週末7月28日(土)に公開を控えた大ヒットコミック『NARUTO ナルト』のアニメ化10周年を記念した映画『ROAD TO NINJA-NARUTO THE MOVIE』。その完成披露試写会が22日、東京・ニッショーホールにて行われ、上映後には豪華声優陣に加え、プロボクサーの井岡一翔が登壇した。

左から伊達勇登監督、杉山紀彰、中村千絵、井岡一翔選手、ナルト(着ぐるみ)、竹内順子、森川智之、篠原恵美

この日登壇した声優陣は、うずまきナルト役の竹内順子、春野サクラ役の中村千絵、波風ミナト役の森川智之、うずまきクシナ役の篠原恵美、うちはサスケ役の杉山紀彰、伊達勇登監督の5名。さらに着ぐるみのナルトも参加してのトークショー、後半には日本初WBA・WBC世界ミニマム級統一王者、プロボクサーの井岡一翔選手もサプライズ参戦し、会場を沸かせた。

シリーズ初となる原作者の岸本斉史による完全オリジナルストーリーで描かれる本作について、まずナルト役の竹内は、「どうしてナルトがナルトになったのかがよくわかり、いちファンの気持ちで映画を楽しめました」と絶賛。また、本作は『NARUTO ナルト』のヒロイン・サクラの両親が登場することも見どころのひとつだが、サクラ役の中村は、非常に個性的な髪形のサクラ父についても言及。「あの髪型は毎朝スプレーでセットしているのか、それとも生えぐせなのか聞いてみたいです」と話し、会場はどっと笑いに包まれた。

サクラの両親、そして死んだはずのナルトの両親、波風ミナトとうずまきクシナが登場する本作のテーマは「家族愛」。父ミナト役の森川は「理想とする家族像が目の前にポンっと出てきた時のナルトの反応が楽しみなんですが、そういった意味で、彼は少しは幸せな気持ちになれたのかなと思っています」、母クシナ役の篠原は「生まれたばかりの子どもと別れなければならないって、どれだけ辛いだろうと、演じながら本当に涙が出てきました」と、ナルトの両親そのままのような息子への想いを吐露した。

本作でこれまでとやや性格が異なるサスケを演じた杉山は「アニメーションを10年やってきて、こんなに新鮮な形でサスケを演じるのは初めてです」と驚きを隠せなかったようだが、「これまでのサスケと今回のサスケ、どちらが演じやすかったか?」という質問には 「演じ手としては、がっつりナルトと戦っている従来のサスケですね」と答え、女性ファンから拍手喝采が送られた。

うずまきナルト役の竹内順子

春野サクラ役の中村千絵

波風ミナト役の森川智之

うずまきクシナ役の篠原恵美

うちはサスケ役の杉山紀彰

伊達勇登監督

そして伊達監督は、「今回は岸本先生が原作・企画・ストーリー・キャラクターデザインを手がけるということで、プレッシャーもありましたが、スタッフ一丸となっていい作品に仕上げたので、楽しんで観てください」と自信を覗かせ、「まだまだ原作は続きますので、アニメも同様に続けていきたい」と、これからもナルト作品を作り出していくことを宣言。

トークショーが終了すると、突如、映画『ロッキー3』の主題歌「Eye Of The Tiger」が鳴り響き、今度は着ぐるみナルトを率いた井岡選手が入場。大きな拍手に迎えられ、ステージに登場した井岡選手は「辛い時期にぶつかった際にも、諦めない精神を持ったナルトを見て試合に臨むことができました」というエピソードを明かす。最後には映画の大ヒットを目指すナルト、2階級制覇を目指す井岡選手、互いの挑戦のために必殺技を教え合うという展開に。井岡選手はナルトに「ジャブ→ワン・ツーパンチ」を、ナルトは井岡選手に「螺旋丸パンチ」を伝授し、大盛況となった舞台あいさつはこうして幕を閉じた。

3年前に友人に勧められ、ナルトに大ハマリしたという井岡選手

映画『ROAD TO NINJA-NARUTO THE MOVIE』は、原作者・岸本斉史が企画から関りオリジナル・ストーリーを書き下ろした劇場版第9弾。「家族愛」をテーマに、ナルトに封印された力、九尾を狙うよみがえりし忍びの集団「暁」、そして仮面の男との間で繰り広げられる戦いを壮大なスケールで描く。

(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ (C)劇場版NARUTO制作委員会 2012