兵庫県立歴史博物館では、7月21日(土)から9月23日(日)の2か月間にわたって、夏休み親子シリーズとして同館所蔵の「入江コレクションの組上絵」を中心とした「江戸時代のペーパークラフト」特別企画展を開催する。

新板組上灯籠湯屋新見世之図 兵庫県立歴史博物館蔵

展示されるのは「組上絵(くみあげえ)」で、江戸時代から明治にかけて子どもたちに親しまれていたペーパークラフト。切り抜いて組み立てると、立体的な情景ができあがる、いわば「紙のジオラマ」だ。組上絵は夏の風物詩として家々で飾られ、その後、子供向けの雑誌の組み立て付録のルーツとなったと言われている。

今回は、同館所蔵の「入江コレクション」の「組上絵」を中心に日本のペーパークラフトの伝統と歴史について紹介されるほか、地元兵庫県出身の吉田稔美氏が製作した「ピープショー」やニュージーランド出身のペーパークラフト作家トニー・コール氏の作品も展示される。平面と立体の間「2.5D」の不思議な錯覚世界を体験できるというものだ。

開催期間中は、実際に明治23年(1890)の「新版みこしの組上絵の図」を作れる《ワークショップ「組上絵をつくろう!」》というイベントも実施。開催日は、8月11日(土)、25日(土)、9月2日(日)の3日間のそれぞれ午後1時~午後3時。

ただし、各20名限定となっており、申し込みが必要だ(応募者多数の場合は抽選)。申し込み方法は、往復はがきに、組上絵をつくろう!(希望日)、住所、氏名(要ふりがな)、年齢、電話番号、友の会会員は会員番号を記入の上、「〒670-0012 姫路市本町68 歴史博物館 普及課」あてに、各実施日の2週間前必着で郵送。※小学生以下の方が参加の場合は、保護者の氏名も記入が必要。

ちなみに、「入江コレクション」とは、大阪の児童文化史研究家であった故・入江正彦氏が35年にわたって収集したおもちゃ・書籍・教育資料・生活用品・衣服など、子ども文化に関する一大コレクションで、その数は約11万点にも及び、同氏の遺族が同館に寄贈したもの。同館の全所蔵品は約32万点というから、膨大な数のコレクションと言える。

なお、同館の開館時間は午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)で、休館日は毎週月曜日(9月17日は開館、18日は休館)。観覧料は、通常大人500円、大学生350円、高校生250円、小・中学生無料だが、夏の節電取組(クールスポット)により上記金額が半額となるという。さらに、20人以上の団体なら、割引もある。

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