映画『ヘルタースケルター』のジャパンプレミアが、5日、東京・ユナイテッドシネマズ豊洲で行われ、キャスト陣と蜷川実花監督が出席した。

左から、綾野剛、水原希子、蜷川実花監督、大森南朋、新井浩文 拡大画像を見る

映画『ヘルタースケルター』は、岡崎京子の同名コミック(祥伝社刊)を映画化したもので、全身整形という秘密を抱えながら芸能界でトップに君臨するりりこ(沢尻エリカ)が、整形手術の後遺症や恋人の別の女との婚約スクープ、トップスターの座を揺るがす後輩モデルの登場により、頂点から転落する恐怖に追い詰められていく――というストーリーで、14日から全国公開予定。

イベントには、蜷川監督のほか、キャストの大森南朋、水原希子、綾野剛、新井浩文が出席したが、主演の沢尻は体調不良の為に欠席。MCが"今日はこの場にいれなくって本当にごめんなさい(中略)早くみんなに会えるよう公開に向け気持ちを立て直して頑張ります"と沢尻からの手紙を読み上げると、蜷川監督は「撮影前も今も、りりこ役は彼女しかいないと思ってます。精神状態を崩してしまうような熱量がフィルムに焼きついてる」と力強く語り、「今日の昼、『ごめんね。14日に向けて整えます』って言ってました」と電話で話したことを報告。水原は「思い出がたくさんあるので、ここに居なくても大丈夫!」と沢尻をねぎらい、綾野も「主役が舞台あいさつに居ないっていうのも、この作品だったら逆にアリなんじゃないかな」とフォロー。大森は「力のある女優さんなので、早く元気になって帰って来て欲しい」とエールを送った。

また、撮影開始から半年での公開に蜷川監督は「こんなに濃い半年は無かった。重いシーンが多かったので、エリカも私も全力疾走で魂をかけて頑張ってきた」としみじみ振り返り、「早く観て頂いて、どんな印象が残るのか楽しみ」とアピール。同作に出演している沢尻や桃井かおり、寺島しのぶらの女優陣について大森が「強烈な女優さんが集まってましたね」と振り返ると、新井も「あのクラスの女優さんたちといるとすごく気を遣う。僕は、タバコを吸いに逃げてました(笑)。希子ちゃんとのシーンは気楽でしたよ」と明かして笑わせ、綾野は「撮影初日から性的なシーンで、ショッキングな現場だった……。サディスティックなスケジュールで、本当にびっくりしました」と蜷川監督に吐露していた。

沢尻エリカからの手紙全文

ヘルタースケルターを愛する皆さんへ
今日はこの場にいれなくって本当にごめんなさい
実花さん、キャストの皆さん、映画のスタッフの皆さんにいっぱい迷惑をかけてしまって、ごめんなさい
なによりファンのみんな、ゴメンね
エリカはいっぱい悩んだけど、いっぱい伝えたい気持ちがあります
早くみんなに会えるよう公開に向けて気持ちを立て直して頑張ります
沢尻エリカ