日本気象協会は7月2日、WebブラウザでXバンドMPレーダの情報を閲覧できる「XバンドMPレーダ試験提供サービス」を公開したことを発表した。同サービスは、国土交通省によるXバンドMPレーダ雨量データ提供社会実験のデータを利用して提供される。

国土交通省は近年、豪雨時の防災や避難指示などに活用する目的で、ほぼリアルタイムな観測が可能なXバンドMPレーダを全国に設置し、雨量データの提供を行っている。

XバンドMPレーダは従来のレーダよりも高性能で、水平方向に振動する電波と垂直方向に振動する電波を同時に送受信できる。そのため雨風の状況を立体的に観測でき、雨雲の発達や移動過程の予測なども可能だという。

今回開始されたXバンドMPレーダ試験提供サービスでは、観測雨量や予測雨量強度の分布が閲覧できるほか、グラフや表で雨量値の実況・予測・累積雨量を見ることができる。対応ブラウザはGoogleChrome(18以降)とFirefox(11以降)。雨量データの分布は1分ごと、予測雨量強度の分布は5分ごとに更新される。

XバンドMPレーダ試験提供サービスの画面イメージ

なお、同サービスはあくまで試験的に公開されたものであるため豪雨時の状況判断などに利用するのは控え、気象庁が発表する情報などに注意する必要がある。