商店街の活性化に貢献。日本全国のゆるキャラが岐阜市柳ヶ瀬に集結!

6月30日、7月1日の2日間、岐阜市・柳ヶ瀬商店街で「全国ゆるキャラ大集合-やななと愉快な仲間たち-」が開催された。柳ヶ瀬商店街123周年を記念した今回のイベントは、岐阜市が主催、柳ヶ瀬のイベント会社、ラデッキが企画・運営を担当。全都道府県の47体とホスト役の柳ヶ瀬商店街非公式キャラクター「やなな」を含めた48体が、商店街に集結した。一度のイベントで全都道府県のゆるキャラが集まるのは、史上初だという。

ゆるキャラたちが綱引き合戦!

2日間のイベントで最も注目が集まったのは、6月30日、商店街のレンガ通りで行われた「ゆるキャラ東西合戦」だ。東軍17キャラ、西軍18キャラが綱引きで対決した。

会場となったレンガ通りでは、対決の始まる30分前からカメラを手にした観客が場所取りを開始。準備された長さ約80ｍの綱の前はたちまち人だかりとなった。

綱引き合戦には、ホスト役の「やなな」をはじめ、ご当地・岐阜県から、今年開催される「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」のマスコットキャラクター「ミナモ」や、熊本県から、ゆるキャラグランプリ2011第一位の「くまモン」などが参加。対決開始の13時を前に次々と登場するキャラたちに、会場の熱気はどんどん上がっていった。

対決に参加できなかった滋賀県彦根市のマスコットキャラクター「ひこにゃん」が、開始直前に応援に駆けつけた。赤いポンポンを振って応援する姿に、「ひこにゃん、かわいい～」と、あちこちから歓声があがる。ゆるキャラ界のカリスマともいえる、圧倒的な人気を見せつけていた。

綱引き合戦は3回戦で行われた。普段はゆる～いキャラたちが、このときばかりは綱にしがみつき、キャラを忘れて対決に夢中。手の短いキャラや、手のないキャラも、"気持ち"で頑張っていた。

結果は2勝1敗で東軍が勝利した。

声を出せないゆるキャラたちの、ゆる～い応援合戦

綱引き合戦を控えた午前中には、商店街の2カ所に設置された「わくわくステージ」と「柳ヶ瀬本通ステージ」で、東軍、西軍がそれぞれに応援合戦を行った。

東軍は、ニヒルなウシ型子守りロボット「獣兵衛」(千葉県代表)が、西軍は自称、唐津観光大使の「唐ワンくん」(佐賀県代表)が、筆談で選手宣誓。その後は踊ったり、ポーズを決めたり、声を出せないゆるキャラたちが、ゆる～い応援合戦を繰り広げた。

このほかステージでは、各地のゆるキャラを紹介する「ゆるキャラミニステージ」や音楽イベントを開催。商店街一帯には4カ所のゆるキャラブースを設置し、普段はその地域でしか買えないレアなグッズの数々を販売した。

商店街を訪れたカップルや親子連れなどは、ステージでのイベントを楽しむほか、グッズを買ったり、人気キャラやいままで見たことのないキャラをつかまえて写真を撮るなどして一日を過ごした。

愛知県豊田市から来た若いカップルは「今日はひこにゃん目当てに来ましたが、こんなにたくさんのゆるキャラに会えて嬉しい。北海道の『メロン熊』は衝撃的でした」と楽しそうに話した。

商店街活性化の一助に。柳ヶ瀬ファンをたくさん作りたい

「やなな」は、柳ヶ瀬の活性化をめざして2008年7月に誕生した、柳ヶ瀬商店街の非公式キャラクターだ。柳ヶ瀬の魅力を伝えるためにいつも全力で動き回る「やなな」の姿は好感を呼び、いまでは岐阜市から特別住民票が交付され「ときどき商工労働部長」にも任命されている。

今回のイベントでもホスト役として大活躍の「やなな」。綱引き合戦の後、「柳ヶ瀬にこんなに人が集まってくれて嬉しいの。今日来てくれた人に柳ヶ瀬のファンになってもらえるように頑張るの」と筆談で語ってくれた。

「やなな」をプロデュースし、今回のイベントの企画・運営を担当したラデッキの佐藤徳昭社長は「人で人を呼ぶ街づくりがわれわれのポリシー。今回のイベントも、特に子どもたちに柳ヶ瀬を知ってもらいたくて企画した。全国47都道府県のゆるキャラを集めるのには苦労したが、まずまずの人出で安心した」と話す。

来場者数は2日で7万人を見込んでいたが、10万人を超えたという。会場を訪れた岐阜市在住の親子連れは「お気に入りのゆるキャラを見つけに来ました。地元の商店街を子どもたちにも見せてあげたい」と語った。個性豊かなゆるキャラたちが、柳ヶ瀬に活気を運んだ。

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