GoogleのWebブラウザ「Chrome」のiPhone/iPod touch/iPad用がついに登場した。6月28日(米国時間)にGoogleが開発者カンファレンスGoogle I/Oの2日目キーノートで発表し、同日午後からAppleのApp Storeでの配信が始まった。動作要件はiOS 4.3以上。iPhone/iPod touch、iPadに最適化されたユニバーサルアプリだ。

iOS端末用Chromeは上部にOmnibox (アドレスボックス+検索ボックス)が広がるシンプルなデザインで、入力すると検索候補やWebサイトの候補が表示される。同期機能に対応しており、ブックマーク、Omniboxのデータ(アドレスバーの履歴)、パスワード、開いているタブを、同じGoogleアカウントでログインする他のChrome(パソコン、Android端末、iOS端末)と同期・共有できる。またGoogleアカウントでログインし、設定で「自動ログイン」を有効にするとGoogleのサイトがログイン状態で開くようになる。

Googleアカウントを通じて、ブックマーク、開いているタブ、アドレスバーのデータを同期

Chromeらしいシンプルなデザイン

iPhone/iPod touchではカードのようにめくってタブをブラウズでき、スワイプするとタブが閉じる

Android用のChromeと同様、たくさんのタブを開いていてもジェスチャーを使って効率的に扱える。iPhoneでは、右上のタブ・ボタンをタップすると、開いているタブがカードを重ねるように表示される。画面に触れて上下に指を動かすと、タブ・カードがめくられる。またタブのタイトル部分に触れて左右どちらかにスワイプするとタブが閉じる。タブを開いている状態でも、端の方をドラッグして左右にスワイプするだけでタブを切り替えられる。

iPadでは、パソコン版Chromeのように上部にタブが広がる。タブをタップするか、iPhoneと同じように開いているページの端から左右にスワイプして切り替える。タブの位置を変更することも可能。タブをしばらく押し続けてドラッグ状態にする。

iPadでは上部にタブが並ぶ、ドラッグして位置を変えられる

Webページのリンクはシークレットタブで開くことが可能

シークレットタブ

シークレットタブ(Incognito)をサポートしており、同タブで開いたページは履歴に記録されず、Cookieも残らない。ほかにも音声検索、ページ内検索、PC版サイトのリクエストなどの機能を備える。