日本コカ・コーラは6月27日、富士電機の子会社の富士電機リテイルシステムズとの共同開発による超省エネ自動販売機開発プロジェクト「アポロ」の下、冷却のための電力を最長16時間使用しないピークシフト型自動販売機「A011号機」の開発に成功したと発表した。

ピークシフト型自動販売機「A011号機」のフィールドテスト用デザイン

従来の自動販売機では、消費電力抑制のため販売状況に応じて収容製品の一部のみを冷却しているため、冷却を長時間停止すると庫内の温度が少しずつ上昇する。これに対し、A011号機では、比較的電力に余裕がある夜間に収容製品の全量を冷却して保冷機能を高めることで、長時間冷却を停止しても、製品が温度上昇することを抑制する。

従来の自動販売機とピークシフト型自動販売機「A011号機」の電力使用の比較

加えて、真空断熱材をより多く採用することで断熱性能を高めて外気温の影響を受けにくくしているほか、扉の気密性を高める改良を行って冷気が逃げにくくなっている。

市場への本格導入に向け、埼玉県熊谷市および岐阜県多治見市周辺において7月2日から約2ヵ月間、A011号機のフィールドテストを実施する。