2012年7月5日スタートの“木10”(木曜午後10時ドラマ)は、東野圭吾の傑作短篇小説を11話厳選し、週替わりの“主演”と“ストーリー”が楽しめるミステリードラマ『木曜劇場 東野圭吾ミステリーズ』。東野圭吾の短篇小説集(「犯人のいない殺人の夜」「怪しいひとびと」「あの頃の誰か」(光文社文庫)から11作品を厳選。週替わりで、シリアスあり、コメディータッチあり、ホラーテイストあり……とさまざまなミステリーを堪能できる。

すでに、東野圭吾ミステリーの魅惑の世界へと視聴者を誘うナビゲーターの中井貴一(ミステリー雑誌「月刊ホワイダニット」の編集長・倉敷役)、初回放送の『さよならコーチ』の主役・唐沢寿明をはじめ、松下奈緒、観月ありさ、長澤まさみの5人の主役が発表されていたが、今回さらに5人の主役が決定した。その5人とは、坂口憲二、戸田恵梨香、三浦春馬、広末涼子、鈴木京香。

左から坂口憲二、戸田恵梨香、三浦春馬、広末涼子、鈴木京香

原作者の東野圭吾は「若いころに書いた短編小説に、こんなふうに光を当てていただけるとは光栄です。素晴らしい役者さんたちばかりで、今からとても楽しみにしています」と期待のこもったコメントを寄せている。

初期作品集である「犯人のいない殺人の夜」「怪しいひとびと」「あの頃の誰か」(光文社文庫)は東野ミステリーの原点ともいえる作品がめじろ押しで『東野圭吾ミステリーズ』はそのベスト版。フジテレビのドラマ制作センターの小池秀樹プロデューサーも今回の11人の主役の豪華ラインナップについて「一つの連続ドラマ枠に、これだけの豪華出演者にご参加いただけることはきわめてまれなことであり、身が引き締まる思いです。それぞれの話をエース級の監督たちが競作するというスタイルをとっており、主演と監督の化学反応で、視聴者の皆さまへ期待以上の作品をお届けできるものと確信しております」と、手ごたえを感じているようだ。

新たに加わった5作品の主演、監督、あらすじ

原題 『犯人のいない殺人の夜』
主演 坂口憲二
監督 澤田鎌作
物語 一人の女が殺された。世界的な建築家・岸田創介は、次男が引き起こした事件を隠蔽(いんぺい)しようと画策する。その場に居合わせた家庭教師・佐藤拓也(坂口憲二)も巻き込んで。彼らの企みは成功するのか!? 完全に予測不能の驚がくのラストまで一気に突き進む東野ミステリーの傑作
原題 『白い凶器』
主演 戸田恵梨香
監督 林 徹
物語 同じ職場の人間が連続して不審死を遂げた。彼らには共通する部分がないように思われたが、田宮刑事は一見、無関係にみえる女性社員・中町由希子(戸田恵梨香)が気になる。しかし、仮にこれが殺人事件だとしても女一人の犯行にしては無理があり、田宮は共犯者の可能性を探り始めるのだが……。悲しみと戦慄(せんりつ)のラストが心を震わせるサイコ・ミステリー
原題 『小さな故意の物語』
主演 三浦春馬
監督 宮本理恵子
物語 親友で幼なじみの行原達也が、校舎の屋上から転落死した。警察は自殺と断定するが、それを信じることができない中岡良(三浦春馬)は、独自に達也の死を調べ始める。達也の恋人の佐伯洋子は、良の行動は悲しみをいたずらに引き延ばすだけだと言うのだが……。たどり着いた真実は驚きと悲しみに満ちたものだった。青春の傷(いたみ)を鮮烈に描く本格ミステリー
原題 『結婚報告』
主演 広末涼子
監督 村上正典
物語 学生時代の友人からの結婚報告の手紙をもらった飯田智美(広末涼子)は、同封されていた写真を見て言葉を失う。そこには、友人とは似ても似つかない女が写っていたのだ。胸騒ぎを感じた智美は友人を訪ねるが、なぜか命を狙われる羽目に……。軽快なタッチで突き進む本格ミステリーの傑作
原題 『再生魔術の女』
主演 鈴木京香
監督 河毛俊作
物語 跡継ぎの子供に恵まれない資産家の根岸峰和夫妻は、不妊治療を専門とする中尾章代(鈴木京香)から養子の世話をしてもらうことになる。章代は峰和に子供の親になるための条件を確認する。その条件とは「犯罪歴がないこと」という奇妙なものだった。そして、章代は7年前に殺された妹の話を峰和に話し始める……。ラストまで緊張の連続、予測不能の心理サスペンスの傑作