NECは6月8日、製造業の設計図面・仕様書・部品表などの製品技術情報を管理するPLM(Product Lifecycle Management)ソフトウェアの機能をクラウドサービスで提供する「Obbligato for SaaS」を開発し、販売を開始すると発表した。

「Obbligato for SaaSの機能イメージ

同サービスは、Obbligatoシリーズの導入実績で培ったノウハウをもとに、採番や設計変更といった業務プロセスを標準定義して実装しており、利用者はカスタマイズすることなく、短期間で安価に利用を開始できる。

1つのObbligatoアプリケーションを複数の企業で共有して利用するマルチテナントアーキテクチャを採用しているため、ハードウェアリソースやシステム運用の効率化、共同利用によるアプリケーション利用料の低減など、サービス費用を削減する。

マルチテナント型SaaSによるサービス費用の低減

部品や図面を管理するための項目名(属性)、承認ステータス、アクセス権など業務運用のための基本環境は、パラメータで設定可能。

各種パラメータ設定による業務への柔軟な適用

同社は、自前でシステムを構築・運用する場合と比べ、10ユーザー利用の場合で、初期費用を約90%、5年間の運用コストを約40%削減することが可能としている。

同サービスの基本サービスとして10月から「製品構成(BOM)管理」、「ドキュメント管理」、「設計変更情報管理」の3つのサービスが提供される。価格は、10ユーザーの利用で初期費用50万円から(税別)、月額30万円から(税別)。今後、「原価管理」や「含有化学物質管理」のサービス強化や海外展開を予定している。