国立天文台は6月6日、同日午前中に観測された金星の太陽面通過の画像を公開した。

公開されているのは、国立天文台 岡山天体物理観測所が観測した「太陽表面通過 内食の始め」の動画のほか、石垣天文台で撮影された画像や太陽観測衛星「ひので」が撮影した金星の太陽面通過、電波で見た金星の太陽面通過の画像。

2012年6月6日の09時58分23秒(JST)、石垣島天文台にて撮影された金星の太陽面通過の画像。(望遠鏡:Vixen NA140SSf(D=140mm, f=800mm)、アストロソーラーフィルター使用、カメラ:D7000(ISO-100)、露出時間:1/200秒、架台:Vixen new ATLUX 赤道儀)(撮:花山秀和氏、画像処理:福島英雄氏。(C)国立天文台)

太陽観測衛星「ひので」から、可視光・磁場望遠鏡で見た第2接触前の金星、カルシウム(彩層)((C)国立天文台/宇宙航空研究開発機構)

「ひので」の画像に関しては詳細ページが用意されており、可視光・磁場望遠鏡で見た第2接触前の金星やX線望遠鏡で見た、太陽に接近する金星の動画などを見ることも可能だ。

なお、金星の太陽面通過は8年と100年強の間隔で起きており、前回の2004年6月8日と今回の2012年6月6日の間が8年であるため、次の金星の太陽面通過は105年後の2117年12月11日となっている。

岡山天体物理観測所が撮影した「金星の太陽面通過 内食の始め」

動画
17GHz(マイクロ波)でみた現在の太陽面を通過中の金星。画面上部の黒い点が金星の影。時間は世界時(日本時間-9時間)で表示されている((C)国立天文台)(wmv形式 3.11MB 17秒)