MM総研は31日、個人向けPCの2011年秋冬モデルを購入したユーザーを対象にした「2011年秋冬モデル 個人向けPC満足度調査」の結果を発表した。PCを購入する際にどんな点を重視するかという点や、実際に購入した後の顧客満足度について調査した。これによるとPC購入の要因として「消費電力」や「省エネ設定ソフト」といった「環境性能」を重視する傾向が見られたという。

調査は、インターネットによるアンケートを利用。調査期間は2012年3月19日から3月21日まで実施。総回答数は2,895件。評価精度の観点から200名以上のサンプルを得た大手PCメーカー5社(NEC、富士通、東芝、ソニー、デル)を評価対象としている。

満足度評価の測定にあたり、「機能・性能」「操作性」「デザイン」「サポート」「搭載ソフト」「品質」「環境性能」の7つ部門それぞれに詳細な62の評価項目を設定。アンケートの結果を基にした重要度による各項目の重み付けを行い、最終的な総合満足度を算出しているという。

2011年秋冬モデル個人向けPC満足度:PC購入要因(出典:MM総研)

ユーザーがPCの購入要因として最も重視しているのは、「消費電力」や「省エネ設定ソフト」といった「環境性能」で25.4%。次いでスペック面の「機能・性能」で19.5%。3番目はキーボードやマウス、タッチパッドなどの「操作性」で15.4%と続いている。反対に「デザイン」は4.7%、「搭載ソフト」は10.4%とそれほど重要とされていない。

総合的な顧客満足度で1位になったのは、NECで72.4ポイント。各部門で高評価を獲得したことに加え、ユーザーの重要度が高い「環境性能」で1位を獲得したことがトップにつながった。「機能・性能」「デザイン」で評価が高かった富士通とソニーがそれぞれ71.8ポイント、71.3ポイントと僅差で続いた。

2011年秋冬モデル個人向けPC満足度:総合評価ランキング(出典:MM総研)

MM総研は、「『環境性能』は他の購入要因と比較して特に重要度が高く、東日本大震災後の一般ユーザーの節電・環境意識の高さが現れる結果となった」とし、「これまで製品購入時に重要視されていた『機能・性能』『スペック』『値段』から、東日本大震災を経て『環境性能』がより重要視され始めている傾向が明らかとなり、PCメーカー各社にもより環境に配慮した製品作りが求められている」と分析した。