Texas Instruments(TI)は、高負荷CANネットワークのデータレートを高速化するトランシーバ「SN65HVD255/256」の2品種を発表した。

同製品は、短い伝搬遅延時間および高速なループタイムにより、システム内で、より高いデータレートをサポートする他、より大きなタイミング・マージンを有する。また、従来製品の「SN65HVD251」および「SN65HVD1050」からの設計の移行にも対応する。

ISO1189-2標準規格のHigh-Speed CAN物理レイヤ仕様に準拠し、相互動作性の確保および、設計の簡素化に寄与する。高負荷CANネットワークにおいて、1Mbpsの高速動作から10kbpsまでの広範囲のデータレートを提供する他、TXD-DTO(送信データ信号のドミナント・タイムアウト)機能、電圧低下ロックアウトおよびHBM(人体モデル)で±12kVと堅牢なESD(静電気放電)保護をはじめとした保護機能を有し、高い信頼性のシステム性能を実現する。さらに、電源OFF時に高インピーダンス状態となることから、システムへの負荷を軽減できる。動作温度範囲は-40~+125℃。これらにより、ファクトリーおよびビルディング・オートメーション、プロセス制御機器およびモーター制御などの産業用アプリケーションの最適化に繋がるという。

なお、パッケージは「SN65HVD255/256」ともに8ピンSOIC。価格は1000個受注時で各0.50ドル。EVM(評価モジュール)「SN65HVD255D」は49ドル。すでに供給を開始している。

高負荷CANネットワークのデータレートを高速化するトランシーバ「SN65HVD255/256」