ウェブルートは5月30日、アンチマルウェア サービ「ウェブルート セキュアエニウェア」シリーズの最新版として、「コンプリート」「エッセンシャルズ」「アンチウイルス」の3タイプを国内で販売開始すると発表した。

同製品は、クラウドベースのアーキテクチャによるスキャン、ビヘイビア監視、ヒューリスティック判定を組み合わせることで、既知の脅威に加え、未知の脅威からもPCを保護する。

Webroot Vice President Prouct Marketing & Sales Enablementを務めるPatrick Kennedy氏は、「セキュアエニウェアは8世代目の製品だが、これまでのアンチマルウェア製品が解決できていなかった課題を解決するもの」と話す。

Webroot Vice President Product Marketing & Sales Enablement Patrick Kennedy氏

同氏は、従来のアンチマルウェア製品が抱えていた課題として、「日々大量に作成されるマルウェアに対しシグネチャの作成が間に合っていなかったこと」「マルウェアの増加とともに、シグネチャを格納するデータベースも増大する一方で、パフォーマンスが悪化していること」「マルチデバイスに個々のセキュリティ対策を導入する必要があること」を挙げる。

従来のアンチマルウェア製品では、ファイルの判定を行う方法として、「安全なら利用を許可する」「危険ならブロックする」といったように、パターンマッチングによる「白黒判定」を採用しているが、この場合、「白黒」に指定されていない未知の脅威には対応できない。

これに対し、同製品では、同社の製品を導入しているユーザー、競合各社から収集したマルウェアに関する大量の情報をクラウド上のデータベースで管理し、それらをクラウド上で分析してファイルの判定を行い対処する。そのため、シグネシャによって対処する従来のアンチマルウェア製品に比べ、マルウェアをいち早く発見して対処することが可能になる。

未知の脅威を含んでいると思われるファイルを発見した場合、40msだけ仮想空間で実行し、怪しい振る舞いをしたらロックし、問題が検知されなかったファイルは継続してビヘイビアを監視して、怪しい振る舞いをしたら即座にブロックする。こうした仕組みにより、「安全かどうかわからない未知のファイル」にも対処できるというわけだ。

コンプリートに限られてはしまうが、「個人情報保護」「モバイルデバイス向け機能」が充実しているのも同製品の特徴だ。コンプリートは管理ツールを備えているため、モバイルデバイスを含め、複数ユーザーを管理することができる。

個人情報保護機能としては、「フィッシング攻撃をブロック」「ユーザー名、パスワード、クレジットカード番号を暗号化」「信頼できるサイトに入力した情報や保護されたオンライン入力項目の情報を記録」といったことが可能だ。

モバイルデバイスにも対応しているウェブルート セキュアエニウェア「コンプリート」の画面

Webサイトに必要なIDを保護できる「IDシールド」の画面

モバイルデバイス向け機能としては、紛失時に有効な「デバイス位置の検索」「デバイスからのサイレン音発呼」「デバイスのロック」「SIM カードのロック」といった機能が利用できる。

コンプリートは先に述べたように、PCとモバイルでの利用に対応しており、オンライン上のポータルサイトから、PCとモバイル端末の状況、ファイルのバックアップ、パスワードを一元管理できるのが特徴だ。通常価格は1万80円から(PC3台とモバイル端末3台対応の場合)、6月1日から30日までのキャンペーン価格は7,560円からとなっている。

エッセンシャルズは、ウイルス対策機能とファイアウォール機能に加えて、オンラインストレージも利用可能。通常価格は、PC3台利用の場合7,560円から、6月1日から30日までのキャンペーン価格は5,670円からとなっている。

アンチウイルスは、アンチウイルスとスパイウェアの機能を提供する。価格は、PC1台の場合で5,250円、6月1日から30日までのキャンペーン価格は3,938円からとなっている。